モチベーションを高め、ソーシャル・メディアを活用し、クライアント・サービスを向上させる12のアイディア
Michael DePilla
in ラウンド・ザ・テーブル誌2022年11月1日

モチベーションを高め、ソーシャル・メディアを活用し、クライアント・サービスを向上させる12のアイディア

モチベーションを高め、ソーシャル・メディアを活用し、クライアント・サービスを向上させる12のアイディア。

KASHという枠組み

見込客をクライアントにできなかった場合は、その方は良い経験ができていなかったということなので検証する必要があります。私はKASHという枠組みを使ってフォローアップに努めています。

Knowledge 知識:商品知識や特長、支払い時の条件などを十分に把握しておく。

Attitude 態度:ポジティブな姿勢でビジネスの将来像を思い描き、お客さまのニーズに沿ったファイナンシャル・プランを設計する。

Skills スキル:継続的にスキルを磨き、コンセプトを使って説明し、簡潔にプランを説明し、お客さまが自分のニーズに想いをはせるように導く。

Habit 習慣:クライアント管理と日々の活動を習慣として維持する。そして持続可能なセールス・サイクルを構築する。

—Lee Hang Pui Wilkins, 中国、香港、Kowloon, 11年間MDRT会員

アポ管理システム

Family inventory guidebook

私はOnceHubというオンラインのアポイントメント管理システムを利用しています。ウェブサイトに組み込んであるのでお客さまにリンクをお送りすることができ、ご都合の良い時間にアポイントメントを入れることができるようになっています。両者に都合の良い時間を調整するためのやりとりが一切不要になりました。至ってシンプルになりました。私がアポイントメントを入れたくない時間帯はあらかじめブロックしておけば、お客さまは残りの時間帯で都合の良いタイミングを選んで入力してくださいます。時間の節約になるし、リマインダーを送ってもらえます。

—Mathew Ross Page, ニュージーランド、Taupo、9年間MDRT会員

調査によると

COVID-19がまん延し、フィリピン全土がロックダウンされていた時期、お客さまが保険の見直しやアップデートしてくださるかどうか不安でした。そこで、お客さま全員を対象にオンライン・アンケートを実施して私はどのようなサービスを提供できるかを問い掛けることにしました。アンケートの質問内容は:

  • アドバイザーとして私が優れている分野はどこでしょうか?
  • 保障内容のリフレッシュは必要ですか?
  • お支払い方法の変更は?お客さま用ポータル?
  • お客さまとご家族のために私にできることは何でしょうか?
  • ファイナンシャル・プランニングで他に興味のある分野はありますか?

電子的にアンケートを配信し、回答をいただいた方の中から見直しやアップデートの案件のアポイントメントを入れてパンデミック期間を過ごしました。アンケート結果についてのディスカッションができる日時も記載したので、一部の方からアポイントメントをいただきました。アンケートを実施したおかげで、懸念事項のある方が特定でき、優先的に対応することができました。

—Ysabel Victoria Obediencia Benitez, フィリピン、Makati、8年間MDRT会員

チームに任せる

Leave it to your team

チームのシニア・メンバーに「私の仕事はお客さまとお会いして、コーヒーを飲みながら社交辞令を述べ、ニーズや要件を把握し、緊急のニーズを特定することです」と伝えました。つまり「私がするのはそこまで」、その後の全てはチームに任せるという意味です。このアプローチによりマイクロマネジメントを回避し、チームを信頼して任せるので責任をもってお客さまサービスに尽くしてほしいと伝えています。定期的にリマインドすることで、自分はお客さまとお会いすることに注力し、生産性を高めることができます。チームも担当する分担が明確なので好意的に受け止め、それは結果に表れています。

—Rajesh Chheda, ACA, CFP, インド、Goa州, 19年間MDRT会員

医者のリスト

お客さまが病気になったときに備えて、信頼できる医師のリストを作ってあります。それぞれの専門分野で秀でている方をそろえてあるので、お客さまの状況に合わせて適切な医師を推薦することができます。多くのお客さまがこの付加価値のあるサービスに感謝してくださっています。

—Sheila Tan Bin Ann, ChFC, FChFP, シンガポール、30年間MDRT会員

Start with term

定期保険から始める

保険料の保障額を増額するという話題に持ち込むために、終身保険に変換できる定期保険の保険料の見積もりをお見せします。終身保険の保険料を払うのは難しくても定期保険なら払える方は大勢いらっしゃいます。まずはご家族が必要としている保障を定期保険で確保した上で、いずれは終身に変換していただければ良いと考えています。

Jose Victor Vuilleumier Valdez, LUTCF, FSCP, メキシコ、Jalisco, 12年間MDRT会員

労働=愛情

Labor equals love

皆さんはテーブルを作ろうと思っているとします。まずは板を選び、部材のサイズを決め、確認してからカットして組み立てた後に塗装を施して磨き上げます。自慢できる仕上がりです。仮に似たようなテーブルを家具屋で見かけたとしましょう。同じ木材でできたテーブルであっても、自分の作ったテーブルより価値が高いと感じますか?自分が製作したのですから自分のテーブルに愛着があり、価値が高いと感じるのではないでしょうか。自分が苦労して作った場合、テーブルもファイナンシャル・プランも同じ「労働=愛情」という公式が成り立ちます。お客さまにプランニングの段階から関わっていただくことにより自分で創り上げたという意識をもっていただくことができます。自分で組み立てたと思えるプランであれば、保険料が高くても、大事に維持管理したいと思ってくださるのではないでしょうか。

—Adrian George, CFP, TEP, カナダ、アルバータ州Calgary、12年間MDRT会員

禁句

お客さまに「分かりますか?」と問い掛けるのは賢明ではありません。上から目線で自分は賢いけれど、あなたには分からないかもしれないというニュアンスが含まれてしまいます。この一言でマイナスのイメージを持たれる可能性もあります。ご理解いただけたかどうかアヤシイときは「もう一度ダイジェスト版で説明しましょうか?」と問い掛けてはいかがでしょうか。これなら安心して再度説明を求めることができます。

—Somsap Dechburiram, タイ、Bangkok、6年間MDRT会員

正しいソーシャル・メディア活用法

Social media done right

私はFacebook, Instagram そして TikTokを活用して広範囲にオンラインでブランドを確立しています。その成果として見込客からコンタクトをいただくことが増えています。私はファイナンシャル・アドバイザーですが、ソーシャル・メディアで保険を販売することはありません。若い方をターゲットにしているので、そういう方には響かないと思うからです。代わりにそれぞれが自然に生活に取り入れられる金融関係のコツやハックを紹介するコンテンツを発信しています。まずは価値のある情報を提供すること。売り込みは禁物。そうすればビジネスはついてきます。

Arianne Francheska Sanchez Moya, フィリピン、Quezon City、2年間MDRT会員

成功のプロセス

偶然に成功するのではなく、成功はコミットしたプロセスの結果として得るものです。私は常に4つの言葉を心掛けて毎日の仕事に実践しています。改善、創造、成長、そして形作るという意味のシェイプです。現状を改善しようと尽くし、新たな機会を創出しています。その結果誰かの成長を助け、その方の未来を形作るお手伝いをしています。そうした基盤が皆さんのブランドを形作るのです。だから毎日自問しています。改善するために自分は何をしているか? 好機を創出するために自分は何をしているか? お客さまの成長に寄与しているか?そして、お客さまの未来を形作る一員になっているだろうか?

Kaplan Mobray, 2022年アニュアル・ミーティングの講師

興味を引き付ける

ソーシャル・メディアの来訪者を増やすヒントをいくつか紹介します。

  • Earn it 勝ち取る。使えるコンテンツをシェアして、既存のフォロワーを育てる。
  • Buy it 買う。リーチを広げるために広告に投資し、セグメント化したニッチ・マーケットにアプローチする。
  • Borrow it 借りる。他のアカウントとのコラボレーションを探す。相乗効果を期待できる相手を見つけてコラボレーションする。ライブ・ビデオや投稿によって相手のソーシャル・メディアのオーディエンスも引き付ける。

—Cynthia Nallely Rodriguez Barbosa, メキシコ、Nuevo Leon州、1年目MDRT会員

Fill the bucket or plug the hole

バケツの水を追加するか、穴をふさぐか

私はSTEM教育(科学・技術・工学・数学に重点を置いたメソッド)を受けたのでお客さまのライフプランについて話をするとき、今後の生活費、教育費、住宅ローン、リタイアメント・ファンドなどを算出して、およそどのくらいの資金が必要かを把握してもらうことにしています。そして、水道の蛇口と穴の開いたバケツの絵を見せて「蛇口をひねって水量を増やすことによって、穴の開いたバケツの水が減らないようにしますか? それとも、バケツの穴をふさぎますか?」と問い掛けます。その問い掛けの反応を知ることにより、ウェルス・マネジメントと保険の優先順位が分かります。

—Naoki Masuda, 益田直樹,東京都、12年間MDRT会員

著者

Michael DePilla

MDRT in-language content strategist