
お客さまから「そんな仕事もしているなんて知りませんでした!話してくれたことありませんよね!」と言われたことはありませんか?私は経験があります。数年前、私がファイナンシャル・アドバイザーをしていた頃、会社は住宅ローン事業に参入しました。お客様が他社で住宅ローンを申し込むと、社内にあるクライアントの資産を証明する必要があるためアドバイザーに連絡が来ます。アドバイザーは照会に応じ、次にお客さまに「実はうちも住宅ローンを扱っています。なぜ頼んでいただけなかったんですか?」と聞きました。答えは容易に想像できるでしょう。
そこで、紹介を促しお客さまともっと広範囲のビジネスをお預かりするための5つの戦略を紹介します。
1. 皆さんが忙しいとき電話に出るのは誰ですか?お客さまとの約束や面談で外出しているときに電話に出た人は「ただいま外出しております。伝言をお預かりしましょうか?」と答えるかもしれません。皆さんは守秘義務に違反しない範囲でアシスタントになぜそのクライアントと面談をしているのか、お客さまをどのように助けているのかを伝えるのがベターです。電話が鳴ったら私は「ただいま別のお客さまと会っていて、生まれたばかりのお孫さんのために大学資金計画を立てるお手伝いをしています」「住宅ローンを毎月節約する方法についてお客さまと話をしています」と答えてもらいます。お客さまは徐々に皆さんのビジネスの幅広さを知ることになります。
2. セミナーで紹介されるとき。セミナーや地域団体の講演会でプレゼンテーションをするとき、自分が話す前にまず紹介されます。皆さんがどのように人々を助けているのかに言及する簡潔な紹介文を作成してください。例えば「お客さまの資産管理、保険、融資の
ニーズをサポートする資格を持っています」といった具合です。そうすることでその日に話す内容よりも広い分野で資格を有しているという種をまくことができます。
3. 皆さんの友人は皆さんがどのような仕事をしているのか知っていますか?あまり知らないかもしれません。何気ない会話の中で「私たちは知り合って5年になります。私が〇〇(会社名)で働いていることはご存じですね。私のことを友だちに話すとき、私がどのような仕事をしていると言っていますか?」本当の答えは「あなたのことを友だちに話したことがない」かもしれませんが、失礼なのでそうは言わないでしょう。代わりに「保険を売る仕事」と答えるかもしれません。それに対して皆さんは「それは私の仕事の一部ですが、そのほかにも~をしています」と続けることができます。もう一つの方法は「保険を売るのが主な仕事でしたが、今はさらに~をしてお客さまをサポートしています」と言うこともできます。相手に答えさせてからその上に築いていくやり方です。
4. 皆さんはご友人がどのような仕事をしているか知っていますか?ひとつ前で説明したのと同じで答えはおそらく「知らない」でしょう。なぜなら私たちは他人について臆測するからです。友人が弁護士だと言えば、皆さんはテレビで見るような刑事専門弁護士を想像するかもしれません。しかし法律専門家にはおそらく100以上の専門分野があります。あるいは友人はエンジニアかもしれません。少なくとも10年前に初めて会ったときにはそう言っていました。しかし今は部門の責任者になっているか、他の部署に異動しているかもしれません。本人に話す機会を与えてください。多くの人は自分のことを話すのが好きです。聞くことによって「あなたはどうですか?あなたの仕事についてもっと教えてください」と逆に聞かれる可能性が増えます。そうでない場合はその方向に会話を持って行く方法を見つけると良いでしょう。
5. 保障内容見直しの面談をどのように始めますか?人は往々にして特定のニーズがあるときに金融の専門家のアドバイスを探し求めます。そのニーズに対処すると皆さんは「うちの保険屋さん」「うちの証券屋さん」と呼ばれるようになります。お客さまは皆さんが他の事案でも人助けをしていることに気付いていません。お客さまと年次または定期的な見直しの面談を行うときは、まずこれまで支援してきた分野を列挙してはいかがでしょうか。そこからその他のお客さまをどのように助けているか、より幅広い説明へとつなげる
ことができるかもしれません。まずは目の前のお客さまをどのように助けたのか振り返り、次にカーテンを開くように全体像を明らかにするのです。
お客さまにより多くのビジネスを促すには、なぜアドバイザーとしての皆さんの存在が必要なのかという認識を高めることから始めるのが有益です。