魚がいる場所
漁師は魚のいる場所で漁をします。釣り糸を垂れているところに魚を呼び寄せることはできません。数年前に私はゴルフを始めました。専門家や経営者とのネットワークを広げられる素晴らしいドアが開かれた思いがしました。またロータリー・クラブに入会したことで大事なコンタクトやお客さまとの交流ができました。魚のいる場所に連れて行ってくれるような趣味や興味はないか検討してはいかがでしょうか。直接的にビジネスにつながらなくても趣味として楽しむことができます。自分が楽しんでいると、友人ができ、いずれはビジネスが寄ってきます。
—Chin Soon Gan, マレーシア、Johor Bahruの18年間MDRT会員
エネルギー配分
皆さんは時間管理に気を使っていると思いますが、私はどの時間帯に何をするかにも気を付けています。事務的な仕事はいつも朝イチで済ませることにしています。朝は5時に起きて、6時から仕事を始めます。その後8時までが事務処理と戦略的な思考をする時間です。オフィスに着くと人と話をすることが多くなり、集中して考えたり、立案することができなくなるからです。
—(Vincent)Chee Hong Gan, ChFC, CLU, シンガポール、13年間MDRT会員
校正の裏技
私はメールや文章(英文)をGrammarlyというアプリを利用して編集しています。スペルや文法を見直してくれるお手頃価格のソフトです。単語やフレーズの改善案を示してくれるので、明確ですっきりした表現に整えることができます。さらに、自分の文章のトーンを判断してくれます。特にメールでは短い文章にするべきなのでGrammarlyのスクリーニングで簡潔な表現になっているか、思いがきちんと伝わるかをチェックすることができます。
—Brian F. Keane, LUTCF, ニューハンプシャー州Manchester、10年間MDRT会員
プロセスを指摘
中小企業の経営者はエラーが発生すると、特定の誰かを攻める傾向にあります。私もそうでしたが、それは大きな間違いだと気付きました。モラルが悪化してしまいます。原因は常にプロセスにあると考えるべきです。人間は必ずミスを犯しますが、そのミスはプロセスに起因していることが非常に多いのです。プロセスがないことすらあります。プロセスが間違っていたか、抜けていてチェックリストが機能していなかったのに、誰かのせいにしていた自分が恥ずかしいです。たぶん10回のミスの内9回はプロセスが原因です。
—Jason L. Smith, オハイオ州Westlake、17年間MDRT会員
より良い印象
例えばお客さまに紹介を依頼する際に「ご友人かお知り合いを紹介してください」と申し出ると、相手は「そうですね、考えておきます。思いついたら連絡します」というでしょう。そうでなければ断られるのがオチです。私が紹介を依頼するときは「ここまでお話をさせていただきましたが、私の第一印象から何が変わりましたか?」と問い掛けます。第一印象との違いを2〜3点あげてもらい、それをご友人か家族とシェアしてほしいとお願いします。そうするとターゲットとなる方は私のことを少し理解することができますので、初めて会う前に少し理解していることになります。
—Ta-hung Kuan, 台湾、台北、9年間MDRT会員
スターバックスのように
スターバックスではお客さまが細かく指定して好みの飲み物をオーダーすることができます。世界中にあるどこのスタバでもパーソナライズした飲み物をオーダーできます。お客さまは細かく自分の好みを伝えることができます。スターバックスはさらにハイパー・パーソナルなオーダーがリアルタイムでできるアプリを開発し、お客さまが個別に注文できるようにしました。これまでのオーダーの傾向やアプリのお気に入り情報をベースにしています。このデータを集めることでスターバックスは個別のお客さまのニーズと習慣を把握しています。そして、お客さまの好みを把握して、関係のありそうなイベントや割引情報を配信し、お誕生日にはドリンクやスナックが無料になるクーポンを発行しています。皆さんのお客さまもパーソナライズした商品、テーラーメイドのアドバイス、提案、戦略的なコミュニケーション、そしてサービス戦略が必要です。お客さまは一番信頼できる金融の専門家を見つけ、信頼し、信頼関係を続けます。
—Nicole Parmar, デジタル・マーケティング・コンサルタント
小さな一歩
成功の鍵は、実績の測定にあります。短期間の生産性を測定することにより計画と比較してどこに問題があり、何を修正するべきかが明確に分かります。マイケル・ジョーダンがプロのバスケットボール選手になるためにドリブルの練習をしました。ウォーレン・バフェットが大富豪になるまでには足し算、引き算を学んだはずです。この2人の共通点を上げるなら、それぞれの専門職で最高を目指すためにごまかしたり、サボることなく一歩ずつ小さなゴールを積み上げ、大目標を見据え続けたことです。
—Herman Colin, LUTCF, CLI, メキシコ、Estado de Mexicoの15年間MDRT会員
気持ちを上 げるファイル
いつもポジティブな気持ちで仕事に取り組むために私が実践していることは、人呼んで「feel-good file 気持ちを上げるファイル」を作ることです。紙のファイルでもコンピューターのファイルでも良いのですが、お客さまからいただいたお褒めの言葉や感謝の言葉を集めたファイルです。このファイルは自分はなぜこの仕事を続けているのかをリマインドしてくれます。
—Ellen Rogin, は “Prosperity on Purpose” の著者で2022年MDRTグローバル・コンファレンスの講師
行動経済学の導入
お客さまが財政的に成功していると自覚するために必要な要素のひとつは行動様式です。お客さまに行動を変えるアドバイスをする際の5ステップを紹介します。
- ラポール — 相互信頼と感情的親和性を築くこと。お客さまが現在の行動様式について話し合うために必要な信頼関係です。
- お膳立て — 行動ファイナンス(行動経済学の考え方)を紹介する。
- 金融や財政に対する考えや行動を知る — お客さまのお金に対する考え方や期待、予測値を教えていただく。
- 価値観を理解する — 価値に関する話をすることで何が大事だと考えているかを把握する。
- 紙に落とす — お客さまの価値観やプラン、今後の予測や対策などを記録する。今後感じるであろう行動様式の変化などを説明し、記載する。
—Pamela J. Sams, CRPC, バージニア州Herndonの3年間MDRT会員
テーマ別カレンダー
贈り物をする目的は相手に覚えていていただき、自分の価値を忘れないでほしいからです。できれば1年間リビングルームに飾っていただくことを期待して私はデスク用カレンダーを差し上げています。ある年はアラスカのオーロラの写真のカレンダーを作りました。2022年のカレンダーは再生や復活のメッセージを込めて、森林火災の後の植物の芽吹きの写真などで、コロナからの復活に向けた希望をお届けしました。いつも目につくところに飾っていただくカレンダーのデザインから私のメッセージが伝わることを願い、何かあったときに思い出していただけると期待しています。
—Lancia Liu, CFP, 台湾、台北、24年間MDRT会員
正しい計算式
当社では成功の方程式として下記をお示ししています。
Right mindset + right strategy = a better investor
正しいマインドセット + 正しい戦略 = 優れた投資家
お客さまはもちろん社員に対する啓蒙にも当てはまります。正しいマインドセットを維持するには組織のミッションにつながる自身の目的意識を明確に持ち、オープンマインドで興味を持ちつつ仕事に取り組み、何よりも価値観に基づいていることが大事です。正しい戦略をもつにはキャリア計画をしっかり考え、学ぶ姿勢を維持し、常に向上心を持ちチームの価値を理解している必要があります。マインドセットと戦略がそろったときに初めてお客さまは投資しようと思い、ビジネスの価値が高まり、お客さまのお役に立つ仕事ができます。
—Stacey McKinnon, ウェルス・アドバイザー、Morton Wealth社のCOO兼CMO
CPA思いやりパッケージ
お客さまにどのような専門家アドバイザー・チームに委託しているかを伺い、できれば紹介していただきたいとお願いしています。先方のCPAにお会いするのはもちろんですが、CPAが一番忙しい4月の納税シーズンにはお客さまのCPA宛てに思いやりパッケージを贈っています。中身はコーヒーやお茶、チョコレート、手の消毒液、ナッツ類、プロテインバー、解熱剤で、手紙を添えます。お勧めしたいコツやCPA免許維持に必要な研修コースの情報なども添付します。ほとんどの方が喜んでくださり、差別化ができています。
—Gina C. Stormont, ChFC, ニューヨーク州Brooklynの10年間MDRT会員