仮に、銀行に勤務し素晴らしいアドバイザーになる素質のあるいとこに転職するように8年間口説き続け、ついに説得できたらどう感じるでしょうか。
「私達はもともと金融に共通する理解がありました」と語るのは、ミネソタ州New Brightonの9年間MDRT会員Amy L. Wakemです。「彼女にアドバイスしたり、電話で案件の相談に乗るうちに、成功し続けるために何をするべきか再確認できました。指導する立場になり、自分が成功事例のプロセスを実践することをおろそかにしていたことに気付き、初心に戻ることができました。同時に彼女が3年目でMDRT入会資格を取得するお手伝いができました」
Wakemのいとこ、Nancy M. Franzen, AFISはアイオワ州West Unionの2年間MDRT会員です。ふたりはお互いにメンタリングを行い、MDRT登録回数にかかわらず誰もが活用できる成功のコツをいくつも生み出しました。
背景
Franzenは銀行で不動産融資とコンプライアンスを担当していましたが、仕事に行き詰まりを感じていました。キャリアアップしてWakemのように充実した人生を送りたいと思っていました。またWakemはFranzenの倫理観やモチベーション、人を大切にしたいという思いがアドバイザーに最適だと考えていました。Wakemの職場は大都市圏ですが、Franzenはむしろ農村部で成功できると時間をかけて説得しました。
Wakemの職場は大都市圏ですが、Franzenはむしろ農村部で成功できると時間をかけて説得しました。
経験を生かす
Franzenは銀行で働く傍ら、夫とともに農場を経営していたので、家族経営の農家向けの融資や地元の銀行のUSDA (農協のような)のプログラムを利用し、農家の苦労をよく知っていました。一方銀行では農家向けの事業継承計画の相談を受け、農場経営者の将来計画を指導していました。また他の融資担当者と協力してキャッシュ・フローや損益計算書の見直しも行っていました。これらのスキルは新しい役割でも大いに役立っています。
Franzenは「農家が苦労してポートフォリオを増やしていること、将来の目標のために家業を守る必要があることを知っているので、彼らの暮らしを尊重し大切にすることを第一にしています。また、長年人のために働いてきたことで、理解のある上司のような仕事ができたと感じています。農場経営者は必ずしも従業員の期待に彼らが望む方法で応えていないことを一歩引いた視点から感じていました。従業員が大切にされ、評価されていることを実感すると、やりがいにもなりますし、従業員は日々の仕事で恩返しをしてくれます」と述べます。
課題を克服する
Franzenの地元では家畜の飼料の業者、種苗業者、獣医師、医者、そしてファイナンシャル・プランナーはほぼ男性ばかりでした。そのため、女性のファイナンシャル・アドバイザーには抵抗があるようで最初の面談は就職面接のようにぎこちない感じになることがあります。「相手が進んで財務情報を開示してくれるには、農場経営の知識があることを示し信頼関係を構築する必要があります。女性が金融サービスを提供することが一般的になれば、私のように女性が業界のリーダーになることも珍しくはなくなるでしょう」とFranzenは言います。
学び
- Franzenが最近Wakemに電話で相談した案件は、あるお客さまが旧401(K)退職金勘定を新しい401(K)に移行し、積立金の一部をキッチンのリフォーム資金に充てたがっているというケースでした。Franzenは旧401(K)はお客さまが59.5歳以上の場合IRA(個人退職資金勘定)ではなく新401(K)に移行すると早期に引き出せなくなる可能性があると顧客に伝えました。「59.5歳以上でも、まだ現役のうちに退職金を使うという発想が私にはありませんでした。IRAの柔軟性を説明するのに、とてもいい例だと思います」とWakemは述べます。
- またFranzenは2022年のMDRT EDGE大会でオハイオ州Westlakeの18年間MDRT会員Jason L Smithが提示した情報を利用し、家族経営の農場売却で100万ドル以上の資金を受け取る際の扱いについて顧客に説明しました。現在、数年後、そして長期的な資金の予定に基づいてSmithが推奨する投資期間を提示すると「理解できました。この考え方で再検討させてください。あなたを100%信頼しているので他のファイナンシャル・プランナーには相談しません」という言葉をいただきました。「このような信頼は最大の称賛です。その結果、1日でこれまでで最大の資金を任せていただくことができました」と振り返ります。
- Franzenの相談を受けたことでWakemが思い出したことがありました。それはスタッフの転職が原因で、年度初めに実施していた受取人の確認やライフイベントの変化、保障内容の見直しを行うレビューができないでいたことです。人員を確保してレビューを再開したところわずか15日間に10世帯以上で保障額を追加することができました。
- さらにWakemはチームメンバーと個別またはグループで時間を設け、コミュニケーション技術、商品知識、成功事例、断り対応などについて話し合いを行いました。Franzenと話したことがきっかけで、スタッフにこのミーティングを再開し、より効率的にお客さまのニーズを引き出し、保障を増やす教育を実施できるようになりました。
- Franzenがアドバイザーとしてキャリアをスタートしたとき、Wakemはアドバイス集を贈りました。Franzenは毎年これを見返し、大事なポイントを再確認するようにしています。これには、死亡保障は大胆に100万ドルお勧めすること、控えめな提案はしないこと、顧客のニーズを考慮すること、お孫さんのいる方には孫におもちゃではなく生命保険や529プラン(税金の優遇が受けられる教育資金のファンド)のギフトをお勧めすること、「断り」は一時的なものであることなどが記載されています。
成功につながるFranzenのアイディア
- 毎年12月にスタッフと食事会をして、その後チームの目標設定ミーティングをします。
- スタッフがクライアント・パケットを作成し、Franzenとの面談の内容を顧客に伝えることで時間を節約し、オフィス体験の信頼性を向上させています。
- 同僚のアドバイスを取り入れ、知り合いや偶然会った人、あるいは友人の友人に電話をして毎週3件新規アポイントメントを入れます。
- 勇退や相続などについて顧客に確認する備忘録として「found money」リストを事務所に置きます。
CONTACT
Amy Wakem amy.wakem.shid@statefarm.com
Nancy Franzen nancy.franzen@fbfs.com