“センターにいる人”を抑える
応援団の団長、サッカー部の主将など、常に組織の“センターにいる人”が有能だと考える、と語る渡邉元貴会員。そういう人に自分を好きになってもらうことによって、紹介の輪を生み出す活動を行っているが、そのきっかけは、保険業界に身を投じて2年目のとき、有名なラガーマンから40人もの紹介を受け、これがその後の保険営業の大きな基盤になったことだという。
欠員が出たからと言って急遽誘いを受けたフットサルの試合で渡邉会員は、そのラガーマンと出会ったそうだ。不愛想で口数の少なかったラガーマンと初めて交わした会話は、「ライフプランナーって何ですか?」という素っ気ない質問。明るい口調で「保険屋です」と答えた渡邉会員に対し、ラガーマンは所属している会社の団体保険にしか入っていないので、それをチェックして欲しいという依頼をしたそうだ。しかし、渡邉会員は「そうですか」と二つ返事で答えるのではなく、その後サッカーの試合にラガーマンを誘い、家族で観戦に行った。
「保険営業の人として接してもらうのではなく、人として自分を好きになって欲しい。だから保険の話は二の次にしています」という。何度か交遊を続けるなかで「渡邉さん、いつになったら僕の保険見てくれるのですか?」と言われ、ようやく渡邉会員はそのラガーマンの保険の見直しを行った。その後1年で、そのラガーマンは自分の周りの同僚や後輩のスポーツ選手を40人も紹介してくれたという。
「周りに人が寄っていくような“センターにいる人”は、周りの方を大切にしている人なのです。周りの方を大切にしている人はご自身の家族も大切にします。」と語る渡邉会員。自分は出会う人に恵まれていると話す渡邉会員自身も周りの人を大切に思う“センターにいる人”として輝き、紹介の輪を広げているのだ。
遅いスタートが人脈の強みに
当時の支社で最年長入社であった46歳でファイナンシャル・アドバイザーとしてスタートした岡村秀俊会員。他の人に比べると遅いスタートかもしれないが、この歳で始めたことが強みになっていると語る。岡村会員は、約10年ゴルフ場の営業をしており、その人脈が今の仕事にとても生きているそうだ。プロ野球選手も前職からの人脈でできたクライアントで、保険だけでなく、セカンドキャリア、サードキャリアの提案やお手伝いをしているという。
「保険営業というよりも、本当に50代後半のおっちゃんとして本当に何かやれることはないですかっていうのは日々御用聞きのような、そんなスタイルでさせていただいてます。」と語る。
「人を照らすことで自分の道が拓ける」ことを哲学に仕事に向き合う岡村会員。その人がどうしたら輝けるか、そのために自分は何ができるかを考えてアクションし続けることが岡村会員の人脈を支え、信頼の輪を紡いでいる。
「自分が提供できるもの」とは何かを考える
マネージャー時代、佐野紳一郎会員が後輩たちから「社長や富裕層のお客様はどうすれば見つけられるか」とよく訊かれたそうだ。そんな時、佐野会員は「お客様があなたと付き合うメリットは何がある?提供できるものが無いのに関係なんて作れるはずがない」と指導してきた。そんな佐野会員の最大の強みは、旅行の知識。旅行好きという自身の特性を生かし、生保会社時代には、MDRTのアニュアル・ミーティングのツアーを企画していたという。話題になっているホテルや旅館があれば泊りに行き、お客様からの「今度〇〇に行くんだけど、どこに泊まればいい?」といった質問には、自らの体験を踏まえ、お客様の好みに応じた宿泊先を提案している。法人顧客の新規開拓では、お客様からの紹介をベースに、ゴルフ等を通じてその人の趣味や考え方を探り、自分が提供できるものは何か、照準を定めるそうだ。また、自分が子育てをする中で収集した情報を生かし、「頭の良い子を育てる方法」といった知識を提供していたため、数年後に「お陰さまで志望校に受かりました」といった連絡が来ることも多かったという。佐野会員は「どんなことでも、お客様の人生に良い影響を与えられるようになってはじめて、生命保険の営業としては一人前。また、それこそがこの仕事のやりがいでもある」と語る。
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