地元の銀行から転身
益川会員は大学を卒業後、地元三重県の信用金庫で7年間務めた後、ファイナンシャル・アドバイザーへ転身しました。2000年当時、大手銀行の合併や証券会社の破綻など、金融不安が続くなかで、銀行マンとして自分と自分の家族の将来に不安を感じ、一念発起してファイナンシャル・アドバイザーを志しました。「決して自信があった訳ではない。先輩や同僚に教えていただきながら暗闇を走るような気持ちで、がむしゃらに個人営業に取り組んだ」といいます。その甲斐あって、転身2年目でMDRT登録となりました。
地域で会社のブランドを高める
ファイナンシャル・アドバイザーになって3年後、益川会員は地元での支社開設に合わせて管理職へ転身しました。2000年代初頭、益川会員が所属する外資系の大手生命保険会社は、三重県内ではまだあまり知られていない存在でした。自身の営業よりも、自分が生まれ育った地域で会社のブランドを高めファイナンシャル・アドバイザーを増やすことに挑戦しました。益川会員は営業所長という立場で、社のブランドを高めるため、後進のファイナンシャル・アドバイザー育成を進めました。「狭いエリアで営業すると、評判が都心に比べるとはるかに容易に広がります。もしファイナンシャル・アドバイザーに悪い評判がたってしまうと、地域全体で会社のブランドが棄損してしまうことになり、人材育成はとても大切なことです」。
法人営業で強みを発揮
益川会員は営業所長を経験しながら、自身のファイナンシャル・アドバイザーとしての幅を広げるために、法人営業の勉強を本格的にはじめました。「狭いエリアで保険営業をやるためには、個人だけでは十分でないと感じていました。地域社会では地元の経営者同士が繋がっていたりします。もしかしたら都市部で営業活動をするよりも、法人営業のメリットは大きいかもしれません」。益川会員は6年もの後進育成の期間を経て、営業職へ復帰するタイミングで法人へ営業範囲を拡大していきました。「後進育成で営業所長をやったことは自分にとっても大きなプラスになりました。若いファイナンシャル・アドバイザーとの同行で、それまでは見えていなかった法人にとっての保険の必要性を強く感じるようになりました」。
地域ならではの人脈づくり
益川会員は地域基盤を重視した営業活動について、メリットしかないと語っています。「ほとんどのお客様のところに30分以内で行くことができる。お客様が突然入院されて給付金の手続きをする際にも、営業活動の合間に立ち寄る程度で対応できてしまう。地域ならではの強固な人脈もあって、連鎖的に有力な経営者とつながることもできる」。少年野球のボランティア活動で知り合った人から「あのボランティアへの取り組みを見たら信頼できる」と言われ契約に繋がったことがあり「地域社会では仕事だけではなく普段の生活態度や姿勢のようなものもとても大切になる」といいます。24年前に保険業界に飛び込んだとき、地元では3人ほどしか自社ファイナンシャル・アドバイザーはおらず、名古屋の支社に所属していたという益川会員。今では三重県内に2つの支社ができ、支社長は管理職時代に育てた人材の系譜ができています。「狭いエリアだから、あるファイナンシャル・アドバイザーに悪評がたってしまうと会社全体にマイナスの影響がでます。地域基盤を強化するためには人材育成はとても大切です」といいます。三重県に会社の確かな基盤を構築してきた益川会員は「何年たってもお客様にとってベストといえる情報をお伝えする。20年たっても同じ保険を正しいといってお勧めできる。20年たってもお客様にいい保険だと言ってもらえる。そういうものをお勧めし続けているだけ」と話しています。地元を愛し後進を育て、謙虚に営業を続ける益川会員の姿勢こそ、地域社会で会社のブランドを拡大できた要因に違いありません。
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