イエスに導く
By Alan C. Kifer, CFP, LUTCF
多くの場合、お客さまはファイナンシャル・アドバイザーが提供できる価値を理解していません。図や数字、無数の選択肢は顧客を圧倒し、混乱させますが、それらに親近感を持ってもらえるように工夫することも私達の仕事です。
私達にできることを分かりやすく説明するお気に入りのアイディアを紹介します。「4~5%の収入を殖やすお手伝いをします。その収入を課税、繰り延べ課税、非課税のどれにしたいですか」と質問することです。
そして「ご説明しましょう。税金には3種類しかありません。今すぐ課税されるか、繰り延べ課税されるか、永久に非課税かのどれかです」と言います。お客さまは必ずしも全ての選択肢を理解しているわけではありませんが「もっと税金を払いたい」という方はいません。むしろ「非課税にしたい」というのが普通です。
その答えを待っていました。私は現在、生命保険、年金、Roth IRA(利息が課税されない個人退職金勘定)、非課税債券のアドバイスを提供する資格を持っています。お客さまに「投資で4~5%の利益を出すことができます。その資金を課税、繰り延べ課税、非課税のどれにしたいか教えてください」と言ったらどんな返事が返ってくるかをご想像ください。
Alan Kiferはアリゾナ州Scottsdaleの19年間MDRT会員です。Contact: legal@alankifer.com。
服装で信頼関係を強める
By Antoinette Tuscano
顧客と一緒にいるときに居心地の良さを感じてもらうには、飲み物を出したりご家族のことを尋ねたりする以上の工夫が必要です。それらは当たり前の気遣いとして無意識に行われるべきレベルのサービスです。MDRT会員はそれ以上のものを提供する努力を惜しみません。お客さまに会うときの服装や弁護士や会計士を紹介するときの人選にお客さまの好みを反映させてください。
「農業を営む裕福な顧客に会うなら、華美な服装は避けてください」とカナダ、ブリティッシュ・コロンビア州の22年間MDRT会員であるMicheline Varas, RHUはアドバイスします。またクライアントに他の専門家に対する意見を尋ね、「どんな会社に頼みたいか」という希望も調査します。例えば、割高でも知名度のある大企業がいいのか、もっと手頃な地元の会社がいいのかという具体的な内容です。つまり「大理石の床にお金をかけたいか」ということです。「決定権はお客さまにあります。希望を尋ねることによって要望やニーズ、求める信頼と快適さのレベルを尊重する姿勢を示すことになります」とVarasは強調します。
米国ワシントン州の20年間MDRT会員のJeannine Resteiner-Citoliはハイテク業界の若くて富裕な顧客を多く担当していますが、彼らの職場環境にはあまり厳格なルールがありません。顧客に合わせたフォーマル度(あるいはインフォーマル度)を服装に反映させるため、翌日の服装はアポイントメントを見て決めると言います。
「同席する顧客の人物像を見極め、時間をかけて適応していく必要があります」と、カナダ、ブリティッシュ・コロンビア州の15年間MDRT会員Robert J. Hackは指摘します。
クライアントの地味な服装や控えめなアプローチは必ずしも彼らの収入を反映するものではありません。「若い世代の富裕層を見分けるのは難しいかもしれません。特に環境保護や反消費主義など、なにか特定の理念を信奉する場合は困難です」と、シンガポールの5年間MDRT会員のJoyce Chanは強調します。例えば、彼女が担当する富裕層の顧客は複数の賃貸物件を所有していますが、普通車に乗り高価な服は着ません。
顧客のライフ・スタイルや服の好みは収入レベルと結び付かないかもしれません。それよりもその方が自分自身をどのように見せているかに注目すれば、より親近感を持ってもらい、彼らが快適だと感じるレベルに合わせることができるでしょう。
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