両手を使う
お客さまに保険商品の役割を紹介する際は両手を使います。手にはそれぞれ違う役割と機能があります。右手は緊急資金を表すと想像していただきます。どなたかが他界する、深刻な病気と診断される、事故にあって後遺症が残るなどすると、「右手」が途切れた収入を補い、生活費、子どもの学費、住宅ローンの返済などを肩代わりします。その間「左手」の医療保険は治療費や手術・入院費用を支払うと考えていただきます。人にはそれぞれ違うニーズがあり、右手だけ、左手だけが必要というケースもありますが、多くの方は両方が必要です。保険をこのように説明することでお客さまは違う機能・保障の必要性を理解してくださいます。
—Oktaviani Lidya LuntunganはインドネシアManadoの4年間MDRT会員
ソーシャル・メディアを味方にするには
ソーシャル・メディアでは受け取り手に伝わることが重要です。まずターゲットとするオーディエンスはどんな方々なのかを定義して、その方々はどんなものを見たり読んだりしたいのかを深掘りして考えます。ご自分のストーリーであれば、どのように表現すれば受け取り手に共感してもらえるかを考えます。誰かの作った魔法の方程式はありません。ソーシャル・メディアを利用したマーケティングは時間をかけて自分で編み出していかなければなりません。あなたらしい本当の声が必要です。それは誰にも操作できません。
—Candice Ongはシンガポールの5年間MDRT会員
7つの購買信号
お客さまは皆さんの提案に気が進まない様子で質問をすることがありますが、実はそれも購買信号の一つです。質問に効果的に対応できればお客さまは加入の意思を固めることができます。購買信号の例をいくつか紹介します。
- 保険料は毎年上がりますか?
- こういう場合は払ってもらえますか?
- 保険会社が直接病院に支払ってくれますか?
- 現在加入している契約はどうなりますか?
- 支払いまでにどのくらい時間がかかりますか?
- あなたの会社と〇〇社とはどう違いますか?
- もしあなたが退社したら私の契約はどうなりますか?
こうした質問を受けても心配する必要はありません。加入を検討しているからこそ質問してくださるからです。きちんと質問に答えて満足していただければ、ご加入くださるチャンスは高まります。
—Kwok Suet Yingは中国、香港の14年間MDRT会員
謙虚さというダシ
アドバイザーはこの仕事に情熱を注いでいるので全ての人に役立つ正しい解決策を持っていると思い込んでいるリスクがあります。でも自分は完璧ではない可能性もあるからこそ毎朝「謙虚さというダシ」入りスープを飲み、自分は万能ではないと自覚する必要があります。私が面談の冒頭で言うセリフがあります。「私はアドバイザーですが、説得することは私の仕事ではありません」これにより、意思決定はお客さまの仕事だと明確にし、何をするべきかを伝えるのではなく、お客さまは何を求めているかを問い掛けます。あなたにとって大事なことは? ご家族にとって大事なことは? その上でさまざまなオプションを紹介し、説明し、お客さまが理解した上で判断できるようにします。お客さまは何を求めているかを問い掛けることで、購入・加入の意思決定が早くなります。自分の気持ちをくみ取ってくれたと理解してくださるので、その先がスムーズです。
—Elke Rubach, LL.M, CLUはカナダ、オンタリオ州トロントの6年間MDRT会員
モチベーションの維持は自分の仕事
MDRT会員になることで人生が一転するような環境が与えられますが、実行するか否かは自分が決めることです。外部の誰かがどうにかできることではありません。あくまでも自分がインスパイアされ行動に移すことでMDRTがいい仕事をします。現在成功している仲間はどうやって困難を乗り越えて成功を築いたのかを知ることができます。でも最後は自分のモチベーションを高める必要があり、素晴らしいアイディアを発信してくれる環境に身を置くことも、画期的な視点を取り入れることも自分の責任です。この仕事をしていても、MDRT会員ではない方々や入会しようという努力をしない方々はまったく違う仕事をしているのだろうと感じます。
—Brian H. Ashe, CLUはフロリダ州Palm Beach Gardensの52年間MDRT会員。2000年度MDRT会長。
週4日勤務
週4日勤務は快適です。妻と共に考えたり活動したりする余裕が生まれ、仕事のことを話したり、リラックスする時間を楽しんだり、心と体をリフレッシュすることができます。家族と過ごす時間が増え、義母と過ごす時間も増えました。私たちは月・火と仕事をして、水曜を休み、木・金とまた働いています。このペースであればお客さまや仕事にフォーカスするエネルギーがあり、充実した仕事ができます。働く日は若干長時間労働になりますが4日間は仕事に集中することにしています。このスケジュールを取り入れたのは2018年なので、年間40週間働くとすると、これまでに200日の休日と自由時間を手に入れたことになります。これを10年続けると、まる1年分(年間40週働くと、年40日、5年で200日、10年で400日)を休日に変え、人生を楽しみながら仕事にも集中できたことになります。
—Jeremy Mark Wellington, Dip PFS, Dip CIIは英国、Truroの12年間MDRT会員
生産的なルーティン
仕事をする全ての時間を生産的に過ごすべきです。それにはプロセスが重要で、目が覚めた瞬間からルーティンを持つべきです。朝ごはんをかき込んだ後、私はすぐにお客さまかチームメイトに電話をかけます。その日に何件かのプレゼンテーションをする予定があるはずですが、もしキャンセルが発生したら、別の方と話をする時間にします。仕事の話とは限らず、単に交流するだけでもヨシとします。誰かと交流することがポイントです。
このプロセスを取り入れた当初に決めたことは、毎日誰かに価値を提供することでした。誰かの予算管理でも、ストーリーをシェアすることでも、何かを学ぶことでも、自然な人間関係を醸成することが重要です。保険について考える瞬間が訪れたときに、その方が真っ先に思い出すのが私であってほしいと思うからです。だからこそすぐに成果があるかではなく、自分の日常活動の目標を達成することに努めています。
—Marvin James Inciong Revillaはフィリピン、マニラの5年間MDRT会員
紹介依頼を再考する
以前は紹介をお願いできずにいました。気が進まなかったのと、お願いする権利はないと思い込んで遠慮していたからです。でも、お客さまが紹介したくなる理由を理解できるようになりました。自分のためなのか、相手のためなのかを考え直したからです。あるとき、紹介を依頼された方の行動心理学について話し合う驚異的なセミナーに出席しました。お客さまは自分の影響力を自覚し、社会的なつながりを楽しんでいる、あるいは大事な知人のために何かをしたいから紹介をしてくださるのです。アドバイザーの仕事が増えるかどうかはほとんどどうでもいいことです。そこで編み出した紹介をお願いするセリフはご紹介いただくことでそのお相手にどのようなメリットがあるかを説明する内容になりました。
—Jakob Bowerはアイオワ州Muscatineの2年間MDRT会員
証拠を示す
給付金請求のサクセス・ストーリーをFacebookに投稿しています。もちろんお客さまの氏名など個人情報を除いた小切手の画像、どういう状況だったか、支払われた金額、お客さまの年齢などのちょっとした背景も紹介し、良いエンゲージメントを得ることができています。給付金を受け取れると思っていなかったり、給付金請求のときに私が手伝うことを知らなかった方もいます。まだ加入していないお客さまへのリマインダーになり、既存のお客さまを安心させるのに役立っています。
—Peter Jason Byrneはオーストラリア、クイーンズランド州Coorparooの15年間MDRT会員
終わり方を変える
プレゼンテーションの最後に「ご質問はありますか」で終わらないように心掛けています。その問い掛けはあたかも質問があるはずだと言っているようです。代わりに「どんなことを私に質問したいですか」と言います。質問が無ければ、次のステップに進んでも良いというキューだと捉えています。その際も、次はこうしてくださいではなく、「ほとんどの方はこうします」と言います。自分だけではなく、多くの方がアドバイスを受け入れ、このプロセスを進んでいると考えていただき、安心していただきたいからです。
—Phil Jonesは影響力と説得力の専門家で著書に Exactly What to Say: The Magic Words for Influence and Impact があります。
アンケート結果
お客さま感謝イベントを開催したら必ず満足度調査をするべきです。お客さまは満足していてアドバイザーのコンサルティングのおかげでファイナンシャル・プランがあり、安心だと感じているかもしれません。せっかく皆さんがお金をかけたイベントに来ていただいたのですから、ぜひその気持ちを言葉にしていただきましょう。皆さんとの信頼関係は揺るぎないもので、アドバイスに満足していただいていることを確認する意味もあります。また何かが欠けているのであれば改善のヒントをもらえますし、アドバイスを提供する際の学びになります。これからもっと満足してアドバイスやコンサルティングを喜んでいただく励みになります。お客さまとの良好な関係を築き、足りないものを補うことで皆さんも成長していることを強調すれば、お客さまとの関係も強化され、次のステップに進みやすくなるでしょう。
—Byeong Hoon Choi, MBAは韓国ソウルの14年間MDRT会員