自然体で良い結果を導き出すためのマイルール
20代から社内トップクラスの業績を誇っていた尾崎志津子会員。「出会った方に最適な提案をしているだけ。お客さまにこちらから紹介をお願いしたことはない」と、その営業スタイルはいたって自然体ながら、尾崎会員には良い結果をだすための様々なマイルールがあるそうだ。その中から2つご紹介しよう。
【法人は訪問理由の言える会社を選ぶ】
法人営業といえば、紹介営業が主流だが、当時尾崎氏は20代半ば。紹介によって親世代の経営者に話を聞いてもらうのは難しい。
「どうすれば話を聞いてもらえるだろうか」。考えた末、尾崎氏は、地域を限定し、そこにある法人を調べ始めた。その中で訪問先としてピックアップしたのは、自分が好きな商品を扱っている会社や、よく利用する店を経営する会社。「こちらの会社で作っている●●のファンなんです」「こちらの経営するお店が好きで、よく利用させていただいているので」―訪問理由をはっきり説明する姿勢は多くの経営者の心を掴んだ。訪問しても会ってもらえない場合には、手紙を出した。手紙が届いたころに訪問し、会社の前で待ち伏せすることもあったという。
【同世代の顧客をメインに据える】
顧客の年齢は自分の上下5歳を基準に営業してきたという尾崎氏。今でこそ、紹介によって顧客の年齢の幅は広がっているが、新卒で保険営業を始めた尾崎氏にとって、齢の離れた人に話を聞いてもらうよりも、同世代の人に提案する方が効率の面でもメリットが大きかったという。
同年代の顧客には、共に人生を歩んでいくという醍醐味もある。20代からの付き合いともなれば、結婚や子どもの誕生といった人生の転機にも出会う。また、仕事の面でも、互いの成長を間近で感じることができ、出世や独立といった変化が契約内容にも反映されていく。時間と共に、営業と顧客の枠を超えた友情が芽生えることも多く、年に5~6回は顧客の結婚式に参加するそうだ。
「世界の王」と言われ、努力の末に一本足打法を取得し、世界記録を残した元プロ野球選手の王貞治が言った言葉に『努力は必ず報われる。もし報われない努力があるのならば、それはまだ努力と呼べない』というものがある。
もし努力が自分の思う結果として表れていなのであれば、一度立ち止まって検証してみるということも大切だ。
優先順位は「WANT」→「CAN」→「MUST」でなく、「MUST」→「CAN」→「WANT」
2019年のMDRTグローバル・カンファレンスにて、金井稔会員はキャリアのすべての側面で成長を促すいくつかの分野のコツを語った。このなかで、①WANTS(したいこと)②CAN(できること)③MUST(しなければならないこと)、この3つの領域でどこを選択しているのか?という興味深い質問を投げかけている。
本来の優先順位からすると、必要性がある「MUST」→「CAN」→「WANT」なはずなのに、実際は「WANT」→「CAN」→「MUST」という選択をして行動を選択されていらっしゃる方々が多いのではないでしょうか?と金井氏は問いかけた。目的を明確にすることで、「しなければならない」ところから取り組み、それが「出来るよう」になり、そしてそれが「出来ること」から「したいこと」に変わっていく過程に、3つの領域の拡張となり成長につながる、と語っている。
「時は金なり」という言葉があるが、時間=お金=命という事でもある。そうすると、タイムマネジメント(時間管理)も大切となるが、タイムマネジメントは、重要性と緊急性の関係性が鍵となると語る。タイムマネジメントにおいては下記の4つの枠に分けて考えることが大切だという。
- 第一象限の緊急かつ重要なこと
- 第二象限の緊急ではないが重要なこと
- 第三象限の重要ではないが緊急なこと
- 第四象限の緊急でも重要でもないこと
「ご自身の仕事に於いてのこの4つに具合的にどの様にセグメント化されるのか?それを理解した上で、一般的には第一象限から第三象限に流されてしまう方が多く、そして第四象限へ…。要因としては、第二象限をきちんと理解して落とし込んでいないことから意識することを忘れ、無意識に行動をとってしまう。」と金井氏は語る。これが事後対応となる出来ことが増えてしまう事でもあり、時間に追われ振り回されてなんか忙しいがなかなか成果が出てこない方の典型的パターンでもあるそうだ。
これを解決するためには、先ずはご自身に於いての第二象限は何なのかをきちんと理解し落とし込み、意識して行動することが重要だ。
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