過去に粗悪な保険商品でひどい目にあったり、代理店の押し売りで嫌な思いをしたりした人が多く、保険に対して良くないイメージがまん延する市場で活動しているアドバイザーは少なくありません。
既存保険の保障内容を詳しく知りたいと思っている方でも専門家でもない人に保険は役に立たないと言われたために詳細をオープンにしたがらないことがあります。韓国ソウルの9年間MDRT会員のIn Kon Kimはお客さまにこのような不安があることを認識しています。そこでチェックリストを使って、お客さまに心を開いていただくアプローチをとっています。
「基本的な保険についてしっかり理解していただき、お客さまが十分な情報に基づいて選択できるようにします。そうなるまでには何度か面談をしていただく必要があるかもしれませんが、保険に対する不安が消え、安心していただけます」と言います。
チェックリストは5項目あります。
1. まず、人口統計と医療保障のトレンドを提示し、お客さまが加入している保険が適切か、それともアップグレードが必要かを客観的に見ていただくことから始めます。
「ベビーブーム世代の寿命は延びていますが、健康面はそれに伴っていないので、将来の保険はヘルスケアに重点を置く必要があります。給付金を受け取ることを期待して保険に加入しますが、加入時と給付金の支払い時期が異なります。ファイナンシャル・アドバイザーは、適切なときに適切な保険をお客さまに選択していただく必要があります。また、ヘルスケアの進歩により、迅速で正確な診断と質の良い治療が提供されるようになりました。適切な保険があることでこれらのケアを利用しやすくなります」
2. 生命保険と損害保険との違いについてお客さまを教育します。お客さまの予算には限りがあるため、投資に見合う最大限の価値を得られる保険をお勧めします。
「生命保険と損害保険は大きな違いがあるため、適切な保険に加入できるよう指導することが重要です。ポイントは違いを明確に伝え、確実に理解していただくことです」と言います。
3. 次に保障性商品の中で一般的な疾病の保障と重大疾病保障の長所と短所を示して深く掘り下げます。
「ここでは優先事項を大切にします。過去に韓国で重大疾病保険の人気が非常に高くなったことがありましたが、実際の給付内容についてはデリケートな問題が多くありました。ですから、より幅広い保障のある一般的な疾病保険への加入を優先することが大切です」とKimは述べます。
4. 更新できない契約と更新可能な契約の保険を比較し、お客さまがそれぞれのメリットとデメリットを認識できるようにします。
5. 4つ目の項目に関連して、最後は診断資金の定義です。評判の良い病院で良い医師から質の高い治療を受け、最終的に仕事に復帰するために必要な資金のことです。金額的には最低でも韓国の低所得基準の6,000万ウォンに相当します。これよりも保障額が少ない場合は追加加入をお勧めします。保障額が十分であれば、より良い治療を選択するためにアップグレードすることをお勧めします。
「ほとんどの世帯で保険料の引き上げには限界があるので、それぞれのお客さまに合わせたアプローチをしています。現役期間中の診断・治療費が確保できるように更新できない商品と更新可能な商品をうまく組み合わせて、戦略的なプランを立てます。この5項目を説明するとほとんどのお客さまがご自身の保険に興味を示します。理解が進むと話をしてくれるようになるので、アドバイスがしやすくなります」と述べます。
Kimはこのチェックリストによりお客さまに適切な保険を紹介できるようになり、アドバイザーとして際立つ存在になりました。
「キャリアを重ねるにつれ、お客さまは私が販売した保険で期待通りの給付金を手にできているのだろうか、と頻繁に考えるようになりました。このチェックリストは、その疑問に向き合うために作りました。今は自信を持って保険を紹介させていただいています。『既存の保険について話すだけなのに、なぜこんなに幅広く説明したり、チェックリストまで提示するのですか。あなたのようなファイナンシャル・アドバイザーには会ったことがない』とお客さまに言われます。しかしこのユニークなアプローチによりお客さまの理解が深まり、他のアドバイザーとの差別化ができます。こうして私はお客さまからより多くの情報を入手し、解決策を提供させていただいています」とKimは述べます。
Kyuho NamはMDRTのアジア太平洋市場のコンテンツ開発を担当するコミュニケーション代理店Team Lewisのライターです。Contact: mdrteditorial@teamlewis.com
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