SNSとマーケティング
デジタル時代においてファイナンシャル・アドバイザーにとってSNSはターゲット・オーディエンスとつながり、専門知識をアピールし、ブランド・プレゼンスを構築するための強力なツールです。リーチを拡大するためにSNSの有料広告への投資をご検討ください。ターゲット広告は理想的なプロフィールを持つ潜在顧客とつながるのに役立ちます。
—Carla Brown, FPFS, CFP、英国イングランドCuddingtonの7年間MDRT会員
本物であれ
マーケティングの本質はお客さまに「アドバイザーは自分の成功を重視している。自分の貢献はアドバイザーにとってかけがえのないものだ」と感じてもらうことです。お客さまに感謝を伝えましょう。少しの感謝は誰も傷つけません。皆さんが伝える感謝はやがて実を結び、お客さまの目に本物として映るようになるでしょう。
—Sunil Nandlal Hassija、インドUlhasnagarの8年間MDRT会員
LIPPS
お客さまと関わる前の心構えとして、自分のコミットメントを思い出せるようにニーモニック(略語)を作りました。
L — (Let) お客さまご自身や背景、人生の目標について質問をして、先に話をしてもらう。
I — (Identify) 話し合いの中でお客さまの不安を特定する。現在の財務状況やお客さまが感じている障壁を知る。
P — (Present) 3つのPに関する実話を紹介する。すなわち、problems、people、pera(フィリピンの方言で「お金」)。実例を紹介することで、同様の問題にどう対処したかという過去の成功体験を説明できる。
P — (Pause) 状況を理解し問い掛ける。過去の実例をシェアした後は、お客さまが情報を処理し、自分の状況とどう関連するかを考える時間をとることが重要。その後、お客さまの意見や懸念事項を再度尋ねる。
S — (Solve) ファイナンシャル・ソリューションを提案し、お客さまの疑問を解消する。収集した情報とお客さまから聞いた懸念に基づいて、ニーズと目標に対応するプランを提案する。
—Beth Daffodil Uy Tan、フィリピンTaguig Cityの4年間MDRT会員
専門家とアンサンブルを
ソロ、縦割り、アンサンブルなど、ビジネス・モデルには各種ありますが、すべてのアドバイザーは自分のビジネスをアンサンブル事業と捉えるべきです。そのためには退職後プラン、税務戦略、投資管理、贈与税対策など、お客さまの多様なニーズを支援してくれる専門家(SME)を見つけておくことが重要です。それぞれのSMEと合理的なプロセスを構築し、一人ひとりに特化した顧客体験の創出に取り組みます。このようなサービスを全体的なサービス・モデルの一部としてアピールすれば市場で最大限の価値を発揮するビジネスが構築できるはずです。
—Peter Hill, ChFC、アイオワ州Des Moinesの28年間MDRT会員
ファイナンシャル・ピラミッド
若いお客さまとの面談では黄色いレポート用紙に(そうです。私は古い人間です)ピラミッドを描いて「これがあなたのファイナンシャル・ピラミッドです」と説明します。次にピラミッドを3つのセクションに分けてラベリングします。
- 底辺は「大惨事のリスク」(死亡、就労不能、長期介護)
- 真ん中は「短期貯蓄、長期投資、負債返済」
- 最上部は「大学進学のための貯蓄」
それから底辺に戻って説明します。「ピラミッドの土台を作る必要があります。素晴らしい投資計画を立て、借金をせず、臨時費を積み立てて、子どもの大学資金計画を準備しても、配偶者が早世したり、働けなくなったりしたら、計画は破綻してしまいます。家族にとっての最大の財産は収入を得る能力です。もしそれが今日で終わってしまったらどうしますか。今基礎を固め、その後で上の部分について話し合いましょう」
—Joseph Spinelli III, CLU, LUTCF、フロリダ州Tallahasseeの14年間MDRT会員
ハンターvs.ファーマー
多くの経営者が追加のアドバイザーを雇おうとする際に犯す最大の過ちはハンターを探そうとすることだと思います。ハンターは新規顧客を獲得することでエネルギーを得る人のことを指します。経営者は積極的な人(ハンター)を雇えば自分でお金を稼ぎ出してくれるから自分ももうかるだろうと考えます。しかし経営者の皆さんは既に実績のあるハンターなのですから、必要なのはファーマーかもしれません。ファーマーは既存の人間関係を育み、その信頼関係を大切にしてビジネスを獲得することに重点を置きます。ご自分のビジネスの一部のセグメントをファーマーに任せ、お客さまとの面談に同席してもらえば、あなたはトップ・アドバイザーとしての時間をもっと確保することができるでしょう。
—Jason L. Smith、オハイオ州Westlakeの19年間MDRT会員
自然であること
SNS用に動画制作を依頼すると自分が他人のように見えてしまうことがあります。むしろ、あなたの声で語り、あなたらしく見える動画の方がはるかに効果的です。信頼を得るためには、誠実であるとともに本物でなければなりません。誰かに文章を書いてもらいたくなるかもしれませんが、自分の言葉で語るようにしてください。誰にでもスタイルがあります。説得力のある動画にするには、あなたの言葉、スタイル、声で語り掛ける必要があります。良い悪いではありません。自然であること。それが信頼される秘訣です。
—Jim Rutaは金融サービス・アドバイザーを対象としたコーチ兼ビジネス開発戦略のエキスパート
まず自分に売り込む
お客さまにプレゼンテーションをする前に、コンセプトを確認して自分自身に説明してみます。これから何をするのか。いくらかかるのか。どのような仕組みか。何が欠けるとうまくいかないのか。全体的な計画との整合性はあるか。最後になぜ私はこのソリューションがお客さまに最適だと考えるのか。これらについて1ページ以内で説明できなければ、もう一度アイディアを練り直します。
—Elke Rubach, LLM., CLU、カナダ、オンタリオ州トロントの7年間MDRT会員
明確な目的
人生のあらゆる局面で成功を収めるには、自分の目的を明確に理解しておく必要があります。これには自分の内的モチベーション(しばしば「大きな理由」と呼ばれるもの)との深いつながりが欠かせません。自分のジャーニーを通じて、私は目的を明確にするための4つの要素を特定しました。
ビジョン。「自分はどのような未来を望むか」についての明確で納得できるビジョンは、人生やビジネスを有意義な目標に向かわせる力を与えてくれます。明確に定義されたビジョンは不安の中で進むべき方向を示してくれます。
価値観。コアバリューは意思決定プロセスへ導く上で極めて重要です。皆さんの選択が基本的な信念に沿ったものであることを確認する羅針盤の役割を果たし、信頼できる誠実な行動に導きます。
目標。具体的で達成可能な目標はビジョンを実現するためのロードマップです。ビジョンを管理しやすいステップに分解することで、あなたの希望がより明確になり、到達のイメージが湧きます。
内なる声を味方につける。自分と対話するときにはポジティブで協力的な姿勢を心掛けます。セルフトークの主をあなたの最も熱狂的なサポーターに変えてください。自信喪失に打ち勝ち、困難に見舞われてもやる気を維持するための強力なツールとなります。
—Mark Bryantは末期がんサバイバー、アイアンマン選手、講演者、作家、ポッドキャストホスト
ウオーミングアップ
お客さまに新しいサービスや商品を売ろうとする前に、ウオーミングアップの時間をとって他の質問をします。例えば「人生の節目を迎えた今、何が起きているのか」「精神的、肉体的、経済的に健全な状態か」などです。私の場合、これが会話の50~60%を占めることもあります。ビジネスに関する質問としては新しい目標、夜眠れない理由、アクション・アイテムなどを尋ねます。その後で、お客さまの資産、市場の見通し、ポートフォリオに直結する最新情報を提供します。
—Arlyn Tiong Tan, MBA, FChFP、フィリピン、マニラの18年間MDRT会員
奉仕活動を通じた絆
価値観の共有は人を結びつける接着剤です。揺るぎないコミットメントを共有し、評判の高いチャリティー団体で活動すれば、本物の絆が自然と生まれます。同じ志を持つ専門家たちは単なる同僚ではなく、潜在的なパートナーとして、あなたが奉仕する人々の経済的未来を守るという使命を担います。繁盛している中小企業オーナーと協力すれば、どんなプラスの影響が生まれるかを想像してみてください。共に奉仕活動に献身することは、仕事上の関係を強化するだけでなく、保険アドバイスの「頼れるリソース」として皆さんを位置づけます。彼らの仕事仲間や従業員、さらには家族が信頼できるアドバイスを求めてやってくるでしょう。これは単なる人脈作りではなく、双方に利益をもたらす永続的なパートナーシップの構築です。
—Neha Prasad Doiphode, MBA、インドNavi Mumbaiの13年間MDRT会員
金融情報を語らずにブランディングする
私が作成するコンテンツは保険や投資に直接関係するものではありません。従って、マーケティング・プラットフォームとしてSNSを利用してソリューションを提示することはありません。その代わり「マインドセット」「リーダーシップ」「生産性」「金融概念全般」といったトピックについて、私らしさを加えたコンテンツを作成しています。ポジショニングとブランディングができるデジタル資産ライブラリーを作成し、「私が何者で、何を支持しているか」を世界に示したかったからです。このように個人的なテーマについて語る方が、同じ志を持つ人々を積極的に巻き込み、私の輪に引き込むことができます。
—Max Thng, CFP, MFA、シンガポールの4年間MDRT会員