参加メンバー:
Lam Pui Kaマレーシア、6年間MDRT会員
Brad J. Myers米国ユタ州、21年間MDRT会員
Leena Parwani, Cert CII, MBAアラブ首長国連邦ドバイ、10年間MDRT会員
最近実施したZoom会議で会員からシェアされた以下の状況はパンデミック中の出来事ですが、「いかにニーズを満たしたか、どんな教訓が得られたか」という点において、今も現実の問題に直結しています。例えばお客さまが特定の治療を保険で受けられる病院に入院する手助けをする、在宅勤務中の燃え尽き症候群を克服する方法を見つける、同僚と直接顔を合わせることができない新人スタッフに仲間意識を持たせるなどです。どんな問題でも解決にはメンバーの「一歩踏み出す勇気」が必要でした。これらの予期せぬ困難にどのように立ち向かったかをMDRT会員がシェアしてくれました。会話の全文はMDRT Podcastでご視聴いただけます。
Parwani: お客さまに「皆さん、こんにちは! お困りの際は近くにいるので助けに行きますよ」とメールを送るにしても、本当にそれだけで良いのだろうか、どこまでやれば良いのかと自問していました。そんなとき真夜中にお客さまからこんな電話がありました。「家族がコロナと診断されたが、どこに連れて行けば良いのか分からない。自分の医療保険は適用されるのか、会社で加入している医療保険が対象になる病院に連れて行けば良いのだろうか(訳注: ドバイでは公的な健康保険制度がない)」私はまずどの病院が患者を受け入れてくれそうかを調べ、保険が適用される範囲と適用されない範囲を調べました。この電話が私にとって最初の警鐘でした。たった1件の入院を円滑に進めるために裏で何本もの電話をかけなければなりませんでした。
当時はどこの病院も満床で、入院はとても困難でした。ひとりの患者さんを入院させるためにコネを使わなければならず、本当に苦労しました。でも長い交渉の結果受け入れ先が見つかり、お客さまも私の影響力の大きさを感じてくれました。しかしその後、私の危機感はさらに高まり、市場のあらゆる動き、ニュースで報じられていること、影響力のある友人の助けのない人は通常どのように入院するのかを知るべきだと感じました。どうすればその人たちを助けることができるのでしょうか。
毎日、新しい規則や規制ができるので、入ってくるニュースを把握する必要性を1本の電話をきっかけに痛感しました。当社(代理店)では弁護士を雇い、常に最新情報を入手し、SNS、WhatsAppで情報を拡散しました。
Lam: 私が困ったのは、最初のうちは自宅で仕事をすることに満足していてもしばらくすると疲弊し、以前のような規律正しい生活ができなくなったことでした。そこで家でもオフィスと同じようにスーツを着てメイクをして働くことにしました。オフィスにいるときと同じように身なりを整えると、自信がよみがえってきます。お客さまと話すときのエネルギーレベルがまったく異なります。
もうひとつは、見込客やクライアントの注目を集めることです。保険についてのウェビナーを開催しても、アドバイザーしか集まりませんでした。そこで、金融以外のトピックを扱うウェビナーを実施しました。一般の方が興味を持ちそうな関連性のあるトピックを私のチームが発掘し、毎週投稿しています。
例えば、多くの人が在宅勤務で旅行にも行けなかったため、離婚率が上昇していました。普段は何時間も顔を合わせることのない家族が家に閉じこもっているので、口げんかに発展するケースが増えたのです。結婚に関するトピックや、バーチャル学習が子どもたちにもたらす弊害についても扱いました。子どもたちが画面を見つめて過ごす時間が長すぎることに多くの親が不安を感じています。その時間を制限する方法について、コンテンツを共有しました。その結果、SNSで教育プログラムの一環として保険を取り入れる方法について問い合わせがありました。
見ず知らずの人に保険の話をするのは大変なので、まずウェビナーで関心を集め、それから保険の教育をしています。パンデミックの期間だけでも、3~4ヶ月で20回ほどウェビナーを行ったと思います。とはいえ、ひとりでやるわけではありません。私は顧客に招待状を出し、そのトピックに関する専門家を招きました。最初は画面に向かって話すことに抵抗があり、私たち全員がニューノーマルに適応しなければなりませんでした。やがて画面に向かって話すことに慣れると、お客さまに見えるように、SNSにも頻繁に顔を出すようにしました。「今日は何を話しているのだろう」と思ってもらうためです。人から見られなければ、遅かれ早かれ忘れられてしまいます。物理的に会っているわけではないので、確実に見てもらえるように工夫が必要でした。
Myers: 最大の問題はロックダウンの2週間前に新人を雇ったことでした。ロックダウンになるとは思ってもいませんでしたが、この期間を利用して彼をトレーニングしプロセスを全て教え込んだので、実り多い2週間にすることができました。しかしその後、すぐにオフィスが閉鎖され、彼も在宅勤務になりました。チーム全員がそれぞれ在宅勤務をしたため、彼を迎え入れる雰囲気作りができませんでした。チームの一員でないような疎外感を味わわせてしまったと思います。
そこで私とビジネス・パートナーは、彼と一対一で話をする機会を持つことにしました。どうすれば彼を仲間として引き入れることができるかを検討し、私たちの目標や自分たちの仕事の意味、仕事内容について継続的に話をしました。それから全員が集まる時間をつくり、誰一人取り残されないようにしました。それは他のメンバーにとっても良いことでした。月曜の朝はいつもと同じように集まる時間をつくり、全てを報告し合って解散します。その週にプロジェクトがどのように進行し、誰が何をしているのかを皆が把握できます。
私はとにかく毎日彼に電話をして様子を確認することに重点を置きました。時には彼に特定の役割や仕事がないこともありましたが、電話の目的は彼に困りごとがないかを確認することでした。
私たちが彼のことを仲間として迎え入れ、チームの一員でいてほしいという気持ちが伝わったようで「この会社には自分の居場所がある」と思ってもらうことができました。彼が熱心なスノーボーダーだったので、私もスノーボードについて詳しく知ることができました。彼の家族についても知っています。今は彼への接し方も分かり、どうすればチームへの帰属意識を持ってくれるかを心得ています。
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Brad Myers bmyers.dwm@gmail.com
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