
贈り物を受け取るのは誰にとってもうれしいものです。「お買い上げのお客さまに無料でプレゼント」という手法は、大手デパートの香水売り場でおなじみです。ルイジアナ州で使われるクレオール語のlagniappe(ラニャップ)は、商人が取り引きの際にお客さまに贈る「ちょっとしたおまけ」という意味です。アジア圏では、ホストのお宅を訪問するとき手土産を持参します。このような贈り物は善意のしるしであり、敬意を表します。アドバイザーが顧客に贈り物をするのは、それがどんなシチュエーション(ホリデー、誕生日、記念日、感謝のしるし)であっても、「あなたは大切なお客さまです」という意思表示になります。
ただし、やりすぎには注意が必要です。贈り物は大き過ぎたり、高価過ぎたりしてはいけません。顧客への贈り物に関する規則については、法令を確認してください。例えばアメリカの規制機関 FINRAは、顧客一人へのギフトの年間上限を100ドルに設定しています。全アドバイザーがこのルールを知っておく必要があります。知らずに上限を超えてしまった場合は、コンプライアンス部門から注意が入ります。それでは、ギフト・アイディアをいくつか紹介しましょう。
1. 万人受けするおいしいもの。クリスマスは食品の贈り物が中心になります。有名なチョコレート職人のお菓子を贈るのもいいでしょう。フロリダから袋入りのオレンジを贈る金融専門家もいます。スタンドとカービング・ナイフ付きのイベリコハムの脚丸ごと1本はどうでしょう(スペイン産ハムは美味です)。クリスマスにはアドベント・カレンダーが豊富に出回ります。お客さまの好みに応じて、各日付の中身をホットソースやジャム、蜂蜜にすることもできます。猫好きの方にはペットのおやつ入りもあります。
2. 心をつかむワイン。ホリデーのお祝いにはシャンパンやワインがつきものですが、アルコールを控える文化もありますので、その場合は避けましょう。お呼ばれの際に普通にワインを贈っても、すでに持ち寄られたたくさんのボトルに埋もれて目立たなくなってしまいます。そこで頭は使いようです。見栄えの良いボトルに3リットル以上入っているワインが、手頃な価格で手に入ります。3リットルなら普通のボトルの4本分の量ですし、他のボトルよりもずっと背が高く存在感を放ってくれます。チリ、スペイン、イタリア産のワインなら、100ドル以下で見つかるはずです。お気に入りのワイン商に目を光らせておくよう頼んでみてください。
3. 人柄を表すもの。フロリダの友人を訪ねたとき、額に入った3枚のすてきな鳥の写真が書斎に飾られているのを見かけました。それについて尋ねると、ファイナンシャル・アドバイザーからの贈り物だと教えてくれました。アドバイザーは友人がバードウオッチングに熱中していることを知って毎日眺めて楽しめるものをギフトにしたのです。
4. 楽しんでいるお客さまの写真。お客さま向けのイベントでは、たくさんの写真を撮ります。光の加減が完璧でお客さまがすてきに写っている写真があれば、拡大してきれいな額に入れラッピングしてプレゼントします。私は以前写真をジグソーパズルにしてカップルにプレゼントしたこともあります。
5. 旅行本。あるお客さまが記念日のために「一生に一度の旅行」を計画しました。その日が近づくにつれ、とても楽しみにしている様子です。そこで訪れる予定の場所を特集した本をプレゼントしました。光沢紙を使った質の良いもので、コーヒー・テーブルに置いて気軽に楽しめるものがお勧めです。名所トップ10を紹介した旅行ガイドや、その都市のミシュラン・レストラン・ガイドを添えるのもいいですね。旅行までのワクワクを一緒に楽しめます。
6. 雑誌の定期購読。お客さまは自宅で料理をするのが趣味だったり、ファッションに興味があったりするかもしれません。お客さまの興味や趣味を取り上げている雑誌で、まだ未購入のものがあれば、定期購読をプレゼントします。高価な場合は、6カ月分でも良いでしょう。最新号を購入し、丸めてリボンを巻いて、毎月届くことを説明したメモを添えます。新しい号が届くたびに贈り主のことを思い出していただけます。
7. すてきな卓上カレンダー。革装の年間ジャーナルにして、片隅に会社のイニシャルをさりげなく入れることもできます。誕生日や記念日を記録するのに最適だとお伝えします。お客さまと一緒に税金の支払期限を書き留めたり、ポートフォリオ・レビューの予定を記録するのもいいでしょう。観劇やスポーツのチケット予約、医者の予約、休暇の日程など、実用的なこともメモできます。オンラインを使う人も多くいますが、特に年配のクライアントにとっては月ごとのページがあると、事前に計画を立てたり確認したりしやすくなります。
8. お気に入りの作家の最新刊。有名な料理本著者の本を全て集めていたり、好きな小説作家の全作品を読んでいたりするクライアントがいたとします。これらの新刊は、ホリデー・シーズン近くに発売され、大都市ではサイン会が行われます。クライアントが入手する前に、早めに新刊をプレゼントします。内側にサインしておくと、開くたびに贈り主のことを思い出していただけます。
ここに挙げたギフトは、長く使えるもの、便利なもの、または友人から「どこで手に入れたの?」とうらやましがられるもののほんの一例です。どれをプレゼントしても、贈り主のストーリーが語られることは間違いありません。
Bryce SandersはPerceptive Business Solutions Inc.社長。金融サービスの専門家に富裕層クライアント獲得のトレーニングを提供している。著書の“Captivating the Wealthy Investor”はアマゾンで購入できます。 Contact: brycesanders@msn.com。