定型プロセス
プロセスは単に文章にしたものではなく、情熱的に人に教えることができ、なぜ重要かを相手が理解してくれるものであるべきです。算数のようなものです。つまり、最初の部分を理解しなければ、次の数式に進んでも望ましい結果にたどり着くことはできません。最初のプロセスが大事で、その上に積み上げるイメージです。
—Robert Abbate, FICS, CSAはバージニア州Henricoの18年間MDRT会員
ステージにふさわしいキャラクター
私は最初にお客さまのお人柄を理解しようと努め、その方のニーズ、興味、ゴールなどにマッチしたアドバイザーを選んでチームを組むようにしています。難しい話をするとお客さまは混乱するので事例をたくさん紹介するようにしています。ここはお客さまが主役のステージで、私たちは必要な役者だけを揃えますと表現しています。無駄な役を登場させる必要も、私たちの力を誇示する必要もありません。お客さまのために必要なキャラクターを適時登場させることこそが優れた舞台作りに不可欠なことです。そのため、私のビジネスではお客さまのために適切な働きができる人材を見つけることに尽力しています。
—Elke Rubach, LL.M., CLUはカナダ、オンタリオ州トロントの6年間MDRT会員
後継者育成計画について問い掛ける
私が提唱する後継者育成計画・事業継承計画は決して至急必要なリタイアメント・プランではないと最初にお話しします。正真正銘の事業継承計画なので実行には数年、もしかすると数十年もかかると説明します。お客さまとお会いする際のアジェンダには必ず「後継者育成計画」を含めてあります。アジェンダにはその他多くの項目があります。テクノロジー、キャッシュフロー、保険など。そして最後に軽く、ところで後継者育成計画は進んでいますかと問い掛けます。事業継承は一夜にしてできるものではなく、関係者の準備が整い、周到な計画を立てる必要があり、責任感のある経営者であれば必ず検討していることだとリマインドします。
—Andrew C. Lord, CLU, ChFCはニューハンプシャー州Portsmouthの35年間MDRT会員
シンプルvs.イージー
イージーとシンプルの違いを理解することが大事です。この2つは似て非なるものだからです。イージーはあまり努力を必要としないこと。シンプルは複雑ではないこと。保険の仕事はシンプルです。商品がどれほど複雑で、皆さんの国の税制がどれほど複雑であっても、この仕事の原則は人に会い、ニーズやウォンツを見つけて解決策を提示するというシンプルなことです。しかし、決してイージーではありません。
—Tony Gordonは英国イングランドBristolの47年間MDRT会員でMDRT元会長
小さなことが大事
お客さまとの長きにわたる信頼関係を構築するには、小さくても大事なことを丁寧にすることが大事だと思って意識的にやっています。アポイントメントには必ず早めに到着して、服装から髪型まできちんとしていることを心掛けています。お話をしているときはアイコンタクトを取り、お客さまが話しやすいように心掛けて会話をリードします。面談後にはお礼のメッセージを送付して、コンタクトを維持します。
—Nhi Thi Yen Chungはベトナム、ホーチミンの3年間MDRT会員
コーヒーを届ける
以前はよくコーヒーを飲みながらお客さまと面談をしていました。しかし、バーチャルに移行したので対面での面談はなくなりました。今ではZoom会議が始まる前にお客さまと自分にコーヒーを届けることにしています。オンラインで面談をする間、お互い同じブランドのコーヒーを飲みながら会話を進めます。お客さまに大変好評で、バーチャルでも強い信頼関係を得ることができました。
—Rahul Chawlaはインド、Mumbaiの5年間MDRT会員
生涯学習にコミット
ファイナンシャル・アドバイザーにとって絶対的に重要なマインドのひとつは、生涯学習にフォーカスすることです。自国の規制変更、商品を扱うための技術的要件、税制改正、そしてクライアントの心理をより良く理解する能力の向上など絶え間なく変化する環境で全ての課題を克服するには必要なことです。私たちはできるだけ広範囲の生涯学習にコミットするべきです。
—Jeremy Mark Wellington, Dip PFS, Dip CIIは英国イングランドTruroの12年間MDRT会員
QUIRKシステム
保険のアップグレードについて十分な情報に基づいた意思決定を促し、必要なプロセスをお客さまに提供するために、私はQUIRKシステムを使っています。
Questioning 的確な質問、問い掛け。問い掛けることでお客さまの状況を把握します。単に追加販売をするためにアップグレードをお勧めしているのではなく、お客さまのためにベストなことだと思ってお勧めしていることを感じていただきたいからです。
Understanding 理解。お客さまの現状を把握し、保障内容の見直し、キャッシュフローの確認、リスク許容度の再評価の必要性を検討します。現在の保障内容が適切であるかを判断し、予算の一部を再配分する必要性はないか検討します。
Identifying 確認。金銭的なロスに至る可能性のあるギャップを特定することです。これには病気やケガで働けなくなった場合の収入保障を含めます。
Recommending 提案。ギャップを埋めるための提案をします。特定のリスクをカバーするために特約を追加したり、リスクを軽減するために保障範囲を増やしたりすることを含めます。また、クライアントの予算と財政目標も考慮し、手頃な価格で必要な保障を提供します。
Knowing 知ること。お客さまを知り、良い関係を維持することです。クライアントとの連絡を途絶えさせず個別のアドバイスを提供することで、定期的にクライアントをフォローアップします。
—Roneliz Tolentino Floresはフィリピン、Marikina Cityの1年目MDRT会員
季節のご挨拶
法人マーケットでは定期的にコンタクトを取る方法が必要です。既存の法人のお客さまとは年4回お会いすることを自分に課しています。1月には税制改正の説明をして、今年度の事業計画をうかがいます。3月は法人税を支払うタイミングなので節税のチャンスを逃していないかを確認させていただきます。6月には最終決算結果(財政状態計算書と損益計算書)をもとに資産と当期純利益の推移を見直し、上半期の動向について問い掛けます。実績の把握を続けることで過去の企業データを1枚の紙に集約して見せられます。最後に11月には、その年の費用対効果分析に基づいて、12月にボーナスを増やすか来年配当金を支払うかを一緒に決定します。
—Jong Soo Leeは韓国、ソウルの15年間MDRT会員
世界教師デーにコンタクト
私には同じ学校の教員のお客さまが5名いらっしゃいます。2020年にはコロナ禍でお会いすることができなかったので、世界教師デーにお名前入りのマグをプレゼントしました。教員室ではたまたまその方々のデスクが近かったらしく、近くの席の先生たちは不思議に思って「そのマグどうしたの? 誰にもらったの? なぜ同じマグなの?」と話題になったそうです。その結果、何人かのご紹介をいただくことができました。
—June Rong Rong Kohはシンガポールの3年間MDRT会員
小道具の活用
私は映画のポスターや小道具を使ってコンセプトを説明して、営業という緊張感を減らすことにしています。お気に入りはオフィスに飾ってあるダース・ベイダーのポスターを指して「愛する人やチャリティーにお金を残したいですか、それともあいつらにやりたいですか」です。
—Todd D. Hruby, LUTCFはネブラスカ州Lincolnの26年間MDRT会員
メッセージをカスタマイズ
私はフォロワーが多いFacebookで、金融リテラシー、保険、投資、夢の実現、モチベーション関連の投稿をシェアしています。おかげさまで何千ものコメントやリアクションをいただいています。フィードバックをいただくたびに、見込客としてコンタクトできるかを考えます。できる限り相手のプロフィールを調べた上で、メッセージをその方に合わせて調整します。全体向けのメッセージは簡単ですが、個別にカスタマイズしてレスポンスすることで親しみが増します。例えば、20代で専門職の女性、ご家族を大事にしていてご友人と出掛けるのが好きな方には貯蓄や緊急資金についての問い掛けをします。
—Jacklord G. Esguerraはフィリピン、Makati Cityの1年目MDRT会員