一通の文書が床に落ちたとき、そのお客さまは「読まないで」と言いました。
彼女はすぐに、この手紙には自分の葬儀で流してほしい曲と着たい服のことを書いてあると説明してくれました。
このことでRisha Baddaloo, BSc, LUTCFは前の年に元MDRT会員である父親のTrevor A. Baddalooから聞いた1986年MDRTアニュアル・ミーティングのアイディアに納得しました。それはお客さまに自分が死んだ後で読んでもらう手紙を書いてもらい、自分の気持ちに加えて、これまでに立てた全てのプランを詳しく書き記すというものでした。
「研修のときアドバイザーの仕事の一部はお客さまの最後の願いをかなえる手助けをすることだと教わりました。保険に加入する理由のひとつは愛する人が自分がいなくても暮らしていけるようにすることだからです。私は見込客の手紙を見たとき同じことをするよう他のお客さまに話してみようと思いました」とトリニダード・トバゴSan Fernandoの13年間MDRT会員であるRisha Baddalooは述べました。
葬儀でかけてほしい曲を書き留めて夫が悲しい音楽を選ばないようにした見込客に会ったのは、Baddalooが金融サービスの仕事に就いてまだ数カ月の2010年のことでした。それ以来、彼女はラブレターを使った手法を洗練させそれを「天国からの電話」と呼ぶことにしました。
What
この取り組みの本質は、自分が死んだ後もう一度だけ誰かと話せるとしたら何を伝えたいかを考える手助けをすることです。愛する人に伝えたいことなら何でも良いのですが、絶対に知っておいてほしい自分の気持ちや誤解される可能性のある金銭的な事柄への指示の両方を含めることができます。
この手紙はよりプライベートな意味合いを持つ遺言だと言えます。Baddalooは現在の保障内容とメッセージをご両親や子ども(特に家族が増えた場合)、兄弟姉妹、友人など自分に関係する人々に伝えるために毎年更新することを勧めています。それは住宅ローン、孫の世話、休暇などに必要なお金に関する内容かもしれません。
Who
Baddalooは2人のアシスタントと共に600~700人の若い士業の方々と中小企業の経営者の保険、退職金、投資を扱っていますが、見込客のおかげで視点を変えたにもかかわらず今はそのアイディアを既存顧客にしか話しません。見込客に感情で売り込んで操ろうとしていると思われたくないからです。またお客さまの目標や性格について深く知り、気兼ねなく付き合えるようになってから話すことで、その人に合った方法でラブレターの真価を伝えられます。
When
Baddalooは手紙を書くというアイディアをよく保険契約の締結時に話題を受取人に移しながら持ち出します。これは恋愛映画で見たシーンを思い出させ、Baddaloo自身もその繋がりを指摘することがあります。恋人が死んだ後に主人公が手紙によって経済的な安定を知る2016年の「世界一キライなあなたに」や、死んだ夫から次々に届く手紙によってストーリーが展開する2007年の「P.S.アイラヴユー」の話をします。同様のストーリーは1997年の韓国映画「手紙」や2004年のタイのリメーク版「レター」でも見られます。
How
内容は音声やビデオ・メッセージでも伝えられますが、Baddalooはこれまでのところ手紙にすることを勧めています。出だしは次のようにすることが彼女のアドバイスです。「この手紙を読んでいるということは私がもうこの世にいないということです。あなたはきっと寂しがっているでしょう。一緒に過ごした楽しい時間を忘れないでください。あなたのおかげで私は幸せでした。全ての手はずを整えてあるので心配しないでください」手紙について話すことでBaddalooはお客さまが死について考えると同時に、人との関係や具体的なプランに気持ちを向けるサポートをします。
手紙によって必要な分野が明らかになれば追加保障の話に繋がるかもしれません。Baddalooはよくお客さまに下書きを読むよう頼まれますが、その際に具体的な内容を付け加えること、例えば借金を支払うという一般的な表現をどのような借金なのかより詳しい表現に変えるよう助言することもあります。お客さまは手紙をBaddalooに託すこともあれば、弁護士や遺言執行人に託すこともあります。
さらに
たとえお客さまが家庭や経済的な事情で手紙を作成することに同意できない場合でも、予期せぬ事態に備えることの重要性や子どもがいなくても両親や友人に宛てられるとBaddalooは強調します。他では受けられないサービスは多くの紹介へと繋がりました。「多くの家族は予期せぬことが起きた後、愛する人の遺志が分からなくて途方に暮れます。この取り組みでお金が手に入るわけではありませんが、お客さまと個人的に触れ合って繋がることで大きな違いを生み出します」と語りました。
ラブレターを書くとき考慮すべき質問
- 愛する人のことをどう思っていたか、どう伝えるか?
- 医療保障や葬儀の手配などについて何を伝えたいか?
- どのような保険が適用され、どのような経緯・口座・資産・連絡先を知らせる必要があるか?
- 支払う必要があるものと、そのための資金をどのように確保するか?
- 愛する人が十分に情報を持ち、安心し、守られていると感じるために共有できることが他にあるか?
Contact
Risha Baddaloo rbaddaloo@maritimefinancial.com