皆さんは事業でさまざまな問題に直面すると思いますが、MDRTの仲間には同じような困難を経験しただけでなく皆さんの役に立つ解決策を見いだした会員たちがいます。
トップ・オブ・ザ・テーブルの多彩なメンバーに、コート・オブ・ザ・テーブルからどのようにさらにステップアップしたかを聞きました。メンバーたちは困難を克服し、新たな高みに到達するためのヒントをいくつか授けてくれました。彼らの助言を役立ててください。
参加者:
Jakob Bowerアイオワ州のMDRT会員1回、トップ・オブ・ザ・テーブル2回
Janet Roslyn LaweジャマイカのMDRT会員7回、トップ・オブ・ザ・テーブル3回
Ryan Saunders, CFP, CLUノースカロライナ州のMDRT会員14回、トップ・オブ・ザ・テーブル6回
Leelee Stone, MMニュージーランドのMDRT会員7回、トップ・オブ・ザ・テーブル6回
Martin Dennis Weiss, LUTCFアイオワ州のMDRT会員10回、トップ・オブ・ザ・テーブル6回
戦略的調整
Lawe: 私は富裕層の市場で見込客を探すことにし、その層への活動を増やしました。既存の富裕層のお客さまをお茶やランチ、飲み会に招待してお会いしました。その際、事前に面談の目的をお伝えしておきます。今も年に1、2回カクテル・パーティーを開いて既存のお客さまや見込客を招待し、その同僚や友人にも声を掛けてもらっています。業績を追跡調査したところ、見込客探しの戦略を変更したことが業績目標達成とトップ・オブ・ザ・テーブル資格獲得の助けになっていることが分かりました。私の知る限りでは戦略的に時間や集中力を注ぎ込んで次のレベルに向けて努力できている人はあまりいません。いったん決意を固めれば、目標は必ず達成できます。
Stone: コロナ禍以来クライアントとの面談の方法を完全に変えました。まず全てのプロセスをオンラインに移行し、お客さまを教育するために使う写真や資料も電子化してデジタルで簡単に共有できるようにしました。また潜在顧客に送るために複数の商品の動画を作りました。現在も電話でアポイントメントをお願いしているので、商品の細かい説明に時間をかけることができません。その代わりにコンセプトの説明とアドバイスに焦点を当てたいと思っています。お客さまと電話で話した後は期限内に全ての書類がそろうようにアシスタントが手助けしてくれます。また電話越しの会話で相手の集中力を維持し、10分たっても飽きさせない話し方ができるように訓練しました。生産性が向上し、より柔軟に対応できる今のやり方が気に入っています。ワーク・ライフ・バランスも以前よりずっと良くなりました。皆さんも自分のプロセスを見直してお客さまとの新しい接し方に合うように変えていくことを強くお勧めします。
チームを拡大する
Saunders: 最高執行責任者(COO)の採用が事業の成長にとって非常に重要でした。時間の経過とともにプロの経営陣が各部門を統率できるようになり、それに従ってチームの規模を拡大することができました。勤務時間中アドバイザーはより多くの時間をお客さまと直接お会いすることに費やし、チーム・メンバーは面談の準備やお客さまサービスの戦略を実行しました。私はずっと前に読んだMark C. WintersとGino Wickman著の“Rocket Fuel(ロケット燃料)”を参考に、COOとアドバイザーが共通言語を持ちながらそれぞれの役割を果たすようにしました。
Weiss: 最初は一人で事業を行うつもりでしたがMDRTの基準に到達したのは一度だけでした。より多くの人を助けるためにはチームが必要だと気付きました。そのため2013年から2014年にかけて事務所スタッフを集め始めました。適切な人材を雇用し、適切な役割を与えて訓練するには時間がかかります。私は二人の常勤スタッフを雇ってコート・オブ・ザ・テーブルの基準を達成することができました。非常に難しかったことの一つは、スタッフに仕事を任せて責任を委譲することです。プロセスを細かく管理したがる人がいますが、それでは仕事がはかどりません。効率的なマーケティングや営業、見直しのプロセスがなければコート・オブ・ザ・テーブルに到達するだけのお客さまを助けることができません。次のレベルへと進みトップ・オブ・ザ・テーブルに達するにはもっとスタッフが必要だと分かったので常勤の人材をもう一人増やしました。自分のオフィスにふさわしい人を見つけるにはそれなりのプロセスが必要です。優秀な候補者はたくさんいますが既にいるスタッフの雰囲気に合っていて相性の良い人でなければなりません。私は標準的な職務記述書の内容ではなく私たちの文化や信念、価値観に合う人を探すことに重点を置きました。現在のスタッフにも面接のプロセスに参加してもらい、全員がしっくりくる人を見極めることで採用プロセスが楽になりました。以前は当たり前のように自分が欲しい人を選び、その人がオフィスに来てからなじんでもらう方法を考えていました。それは大きな間違いで、既にいるスタッフとの関わりが必要であることに気付くまで時間もお金も無駄にしました。お客さまを助けるためにはマーケティング、営業、見直しのプロセスに磨きをかけなければなりません。お客さまのお世話ができなければいくら規模が大きくても無意味です。
紹介を開拓する
Bower: 私の課題は紹介を依頼することに対する消極性でした。緊張したり自分にはまだその資格がないと思ったりしてお願いできませんでした。その精神的な壁を乗り越えたとたん紹介によるビジネスは爆発的に成長しました。ほとんどの方が経験するようにたくさん電話をかけ、たくさん紹介を求めるほどアポイントメントが増え、全てが積み重なってYESと言うお客さまが増加します。3年前から紹介を依頼した回数と紹介によってお預かりした案件数を記録し始めました。紹介は新規ビジネス獲得の重要な部分を占めていますが、ビジネスを着実に成長させるのに最も評価されていない方法の一つだと思います。見込客に同僚が勇退や投資についてどんな話をしているのか聞くことをお勧めします。数年間で5人から8人の同僚が次々と勇退するといった素晴らしいビジネス・チャンスに繋がるかもしれません。また皆さんが話したことを同僚にシェアすることを勧めてみてください。グループの一人を助けたことで何人もの人が集まることに驚くでしょう。
消極性に加えて、私はクライアントがなぜ紹介したがるのかをもっと理解する必要がありました。彼らのためなのか、私のためなのか。私は紹介の心理学および紹介を依頼されるクライアントの行動的側面について議論する画期的なセミナーに参加しました。お客さまが紹介するのは自分に影響力があるから(center of influence)で、その社会的な繋がりを楽しんでいるから、あるいは本当に助けたいと思っている人がいるからです。お客さまにとってアドバイザーのビジネスが増えることはちっとも重要ではありません。そのため私が最も使いやすいと思う依頼のシナリオは、紹介するとお相手にどのようなメリットがあるかを話すことです。
Stone: 私はMDRTの大会の講演や出席しているトップ・アドバイザーからいくつかの役に立つテクニックを学びました。例えばある年、クライアントとの契約時に紹介依頼をする方法をシェアしたアドバイザーがいました。お客さまが全ての書類にサインをして手続きが終わるときに、緊急連絡先を3名教えてくださいと言います。「お客さまと奥さまの両方に何かあったら、お客さまの生命保険契約についてその方々にお話ししなければなりません」と説明します。そしてその3人に電話が来ることを伝えるように依頼します。3人に電話をすれば当然保険について聞かれます。これは実に賢いと思ったのでそのテクニックを使い始めたところ、私のプロセスも向上しました。
CONTACT
Jakob Bower bower.jakob@principal.com
Janet Lawe janrlawe@yahoo.com
Ryan Saunders ryan.saunders@nm.com
Leelee Stone leelee@askleelee.co.nz
Martin Weiss marty@flyingeaglefinancial.com