紹介を得る技を習得することは全てのアドバイザーにとってビジネスの生命線です。見込客がクライアントになったら今度は友人や家族を紹介してもらい、その方々の前であなたを推薦してくれるよう説得することでビジネスを飛躍的に伸ばすことができます。
インドで活躍する8年間MDRT会員Sudhakar Gabrielはお客さまが友人や家族と金融関係の話をすることに消極的なら紹介の要望は重荷になるかもしれないと言います。この話題を取り上げると典型的な反論が返ってきます。最も一般的な「生命保険や老後の生活設計の話は友人や家族とはしません」という反応に対するGabrielの戦略は先手を打つことです。
「生命保険や老後の生活設計は社交的な話題でないのはよく分かります。今日はお客さまに2つの特徴をお持ちの方5人の名前を教えていただきたいと思います。お客さまのように家族を愛している方、そしてどんな仕事にせよ真面目に働いている方です」
お客さまが最も一般的な反応をする前にこう述べることで通常その反論は封じられます。予測される次の典型的な反応は名前が思い浮かばないとか、まず友人や家族に確認したいという口実を述べることです。
Gabrielはいくつかのフォローアップの質問でそれに対処します。
- お客さまが知っている職場のトップ2はどなたですか?
- 一緒に仕事をした中で最も頭が切れる人はどなたですか?
- 兄弟姉妹はいますか?
- もしお子さんの誕生日パーティーを開くとしたら、先ほどの質問で挙げた兄弟姉妹と最初の3人以外で誰を招待しますか?
このように質問するとクライアントの約60%は5人かそれ以上の方の名前を教えてくれます。
面談数を増やす
アイルランドの17年間MDRT会員Anthony Matthews Jones, BSc (Hons), QFAは私たちの活動は単にお客さまに最良のサービスを提供するだけでなく新規顧客を獲得するためにも極めて重要だと言います。
「私たちの活動はいくつかの要因によって結果が決まります。中でも重要なのは紹介を得られる確率を上げることです」と述べました。
Jonesによれば、週に1人のクライアントとしか面談しないなら生産性を高めても富裕層顧客を獲得することは期待できません。また、彼は新しいクライアントに前もって紹介のことを伝え、急に言われて驚くことがないようにしています。
「見込客には面談の最初に紹介をお願いすることを伝えるべきです。お客さまの心をつかむのは多くの場合最初に何を行うかであり、アドバイザーとクライアントの関係が終わりそうになるときではありません」
Jonesが活動を強化するために特に力を入れて取り組むのは上位20%のお客さまと少なくとも年に3回会うことです。定期的な面談は見込客探しや既存顧客とのビジネスを増やすチャンスです。
「3回の面談のうち、2回あるいは少なくとも1回は重要なビジネスに繋がります」と語りました。
リアルタイムの結果
次のステップは紹介された人をクライアントにすることです。Gabrielは被紹介者の前で自分を個人的に推薦してほしいとお客さまに働き掛けます。簡単にはいかないかもしれませんがお客さまが対面の面談・電話会議・ビデオ会議などを通してその場で推薦することに同意してくれると、被紹介者が新しいクライアントになる可能性は高まります。
通常Gabrielは自分が設計した計画に沿って次の3つの質問のいずれかをします。
- 食事でもしながら私をお友達に推薦してください。明日か今週の土曜日にお客さまの好きなレストランで3人でランチをしませんか。
- 今お友達に電話をして、お手すきでしたらスピーカーフォンで私を推薦していただけませんか。
- せっかくお友達に電話していただいたのにお忙しそうだったので、夜に3人で10分ほどZoom通話をしませんか。この面談でお友達にプレゼンテーションをするつもりはありません。
リアルタイムでの紹介や推薦の約50%が新規顧客獲得に繋がると言います。
関係性を築く上では紹介の面談で見込客にプレゼンテーションを行わないことが非常に重要です。見込客と次の面談を約束できれば50%の確率で新しいビジネスに繋がるので、この段階ではアドバイザーとクライアントと見込客が打ち解けた会話をすることが最善のシナリオです。
「推薦していただく面談では次のアポイントメントを取ることだけを期待します。お客さまのお友達が商品やサービスについて質問しても巧みにかわし、お互いに都合の良い日時を決めて、その時に丁寧に説明します。推薦の面談はお客さまが私について語ってくださるのが理想的です」とGabrielは語りました。
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Sudhakar Gabriel sudhakar@sudhakargabriel.com
Anthony Jones anthony@amjfinancial.ie