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ライティングの時間を大幅に節約:ChatGPTのパワーを活用
ライティングの時間を大幅に節約:ChatGPTのパワーを活用

7月 01 2024 / Round the Table Magazine

ライティングの時間を大幅に節約:ChatGPTのパワーを活用

人工知能はアドバイザーのメールを書く、ソーシャル・メディアに投稿する文章、営業のスクリプトを書くなどの作業を支援できます。

対象のトピックス

By Antoinette Tuscano

かつて、ライターにはスペルに対する揺るぎない知識が必要でした。稚拙なスペルミスで恥をかかないようにするため机には大きな辞書を置き、調べることに多くの労力と時間を費やしていました。

その後、スペルチェック機能が登場しライターたちは歓喜しました。そして辞書はオンラインに移行しました。英語は新語やスペル変更が多いので、紙の辞書はすぐ時代遅れになっていました。

もちろんスペルチェックは完璧ではありませんが、それでももうスペルチェックなしでは生きていけません。同様にChatGPTのようなツールが活用される時代もすぐそこまで来ています。人工知能(AI)ツールはメール、SNSへの投稿、セールス用スクリプトまで、多くのライティング作業を支援し、長い文書の要約までこなします。

「GPT-4と呼ばれる有料版では契約書の要約ができます」とBrad J. Myers(ユタ州、22年間MDRT会員)は言います。ChatGPTは書くための下準備としても最適なツールなので、無慈悲なほど真っ白な紙に向き合わなくて済みます。その一方で、お客さまは信頼できて「自分のことを理解してくれている」人からのコミュニケーションを望みます。皆さんが発信する文章には少し時間をかけてでも個性や自分の洞察を加える工夫をしてください。

John R. Benton Jr., ChFC, CLTC(ニュージャージー州、20年間MDRT会員)はお客さまからの問い合わせの回答にAIツールを活用しました。「子どもが大学を卒業したので定期生命保険を解約すべきか否かという相談がありました。AIは的確な答えを返してきましたが、私が書いたように見えるように手直しを加える必要がありました。でも文章は一瞬で作成され、私からのインプットは不要でした」と話します。

AIへの責任

どんなツールを使うにせよ、ミスや不適切な表現をチェックすることは極めて重要です。自分のオフィスから発信されたものには責任があります。「AIが生成したから」という言い訳は法的にも倫理的にも通用しません。AIは事実に基づかない情報を生成することがあり、これをハルシネーション(幻覚)と言います。「ゴミ情報からはゴミデータしか生まれない」というデータ分析の典型的な罠です。さらに、ChatGPTでは倫理やコンプライアンスの問題が発生することがあるので注意が必要です。また、機密情報はアップロードしないでください。どこかで誰かに保存されて不正使用されるかもしれないからです。とはいえChatGPTは使いやすくライティングの時短ツールとして試してみる価値があります。

ChatGPTの使用

ChatGPTには2つのバージョンがあります。無料版の他にGPT-4と呼ばれる有料版があり、こちらには画像を生成するDALL-E 3や、ファイルをアップロードすると契約書の要約などができる高度なデータ解析ツールが追加されています。無料版は初めて使う方に適しています。例えば、定期保険と終身保険の違いを論じるメールをほんの数秒で書き上げてくれます。

ChatGPTに用いるプロンプトはChatGPTの潜在能力を引き出す鍵です。より多くの詳細な情報を提供すれば、その分良い結果が得られます。例えば自分の情報として「医師のニッチ市場を専門とするシンガポールのファイナンシャル・アドバイザー」など事前情報を与えてチャットを開始します。ChatGPTのパワーの一例を以下にご紹介しましょう。このプロンプトでChatGPTは30秒以内に7つの理由を書き出しました。そのうちの3つを紹介します。

プロンプト:シンガポール在住の40~ 50歳の医師が生命保険に加入する際の最大の障壁は何か?

ChatGPTの回答(スペースの都合により編集): シンガポールに住む40~50歳の医師が生命保険に加入する際、いくつかの障壁が考えられます。ここでは、彼らが直面する可能性のある最も大きな障壁をいくつか紹介します。

1. コスト意識。この年齢層の方が生命保険に加入する際の主な障壁の一つはコストです。この年齢層の医師は大型保障を希望する可能性があります。しかし、持病があったり、ハイリスクな活動に従事していたりする場合、十分な保障を得ようとすると保険料が高額になります。

2. 認識や理解の欠如。医師としての専門知識があっても、自分に必要な保障の種類や各種の保険のメリット、生命保険がファイナンシャル・プランの全体図にどのように適合するかなど、生命保険商品の複雑さを十分に理解していない場合があります。このような認識や理解の欠如によって、生命保険加入に無気力であったり優柔不断になったりする可能性があります。

3. 必要な保障の見落とし。医師は生命保険の必要性を過小評価し、雇用主が提供する福利厚生や公的制度による保障を過大評価することがあります。また今の収入や資産があれば、自分が死亡しても家族は経済的に困らないと思い込み、住宅ローンや融資の返済、子どもの教育費、扶養家族の継続的な生活費など潜在的な出費を見落としている可能性があります。

5分だけ時間をとってChatGPTを試してみてください。その時間を費やす価値があった、と実感していただけるかもしれません。

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