
世代を超えて心のこもったサービスを提供する
By Li Choo Tan
クライアントを維持するだけでなく、子どもや孫の世代にもサービスを提供できるように、私は個人的なレベルでお客さまと関わっています。
お客さまのほとんどは長年の友人です。ファイナンシャル・アドバイザーや保険募集人としての役割を超えてお客さまとご家族の人生の節目をお祝いしています。
お子さまの卒業、結婚、出産を祝うだけでなく、成人したお子さまにファイナンシャル・プランニングを教えることもあります。お子さまたちはお金の管理術を学ぶだけでなく、私を信頼してくれるようになります。やがて次世代に引き継ぐ遺産を守るために協力し合う関係となるのです。
一方で、お客さまの節目を共に祝い、人生に寄り添うことは、多くの感情を共有することを意味します。死や重病、障害に関する話をしなければならないこともありました。お客さまが困難に見舞われたときは、理解する心を持つことが大切です。私たちの仕事はお客さまの人生のさまざまなステージを共に旅することです。困難な状況にあるお客さまを支えることは、言葉で多くを語ることではなく、ただ寄り添うことである場合もあります。常にご家族に寄り添い、必要なときにはいつでも話せることが重要です。この美しい旅には必ず終わりが来るという現実に向き合うのは困難です。しかし私たちにはやるべき仕事があることを忘れてはなりません。それはご家族との約束を果たすことです。生命保険という愛の贈り物をお届けすることです。それは私からご家族に説明し手渡すことを託された遺産です。
Li Choo Tanはシンガポールの9年間MDRT会員。Contact: triciatan@pruadviser.com.sg。
お客さまとの関係の障害になっていませんか
By Stacey Hanke
とりとめもない話をしてお客さまに苦痛を与えてしまった、と後で気が付いたことはありませんか。最終的には「何を話すべきか」分かっているかもしれませんが、お客さまに自由に答えてもらうオープン・エンド形式の質問には少ない言葉で信頼関係を築くというパワーが潜んでいるのです。
言葉も言葉以外のコミュニケーションも無意識のうちにあなたの影響力を増減させます。だからこそ自問することが重要です。「自分には思っているほどの影響力があるのだろうか」と。
影響力を高める
影響力とは、誰かと交流した後で長い時間をかけてその人に行動させる能力です。あなたのボディ・ランゲージやメッセージが人に影響を与えます。それらが一貫していれば、別のアドバイザーがお客さまにアプローチしても気にする必要はありません。人間関係と信頼こそがビジネスを成長させます。それは一度の交流で実現するものではなく、長期にわたる一貫した交流の積み重ねによって醸成されるものです。あなたの影響力を拡大する最善の方法は、顧客の目や耳を通して見たり経験したりすることです。
よくあるコミュニケーションの失敗
「簡潔さ」を意識しないことは影響力を低下させる最大の過ちの一つです。
まず「箇条書き」で項目を考えてから話してください。そして必ず間をおいてください。そうすることで、お客さまはあなたのメッセージに一歩一歩ついていけます。コメディアンはこれを pause for a cause(意図的な間)と呼びます。コメディアンはオチを言った後何をするでしょうか。間を置き、客が追いついて笑いを体験できる時間を確保します。それは興奮を生みます。もし間を置かないとstepping on the laughter(笑いを踏みにじった)と言われてしまいます。
自分の考え、特にお客さまの考えを踏みにじらないようにしてください。沈黙することが正しいこともあります。自分の能力を信じて「正しい質問は何か」を見極めるチャンスを自分に与え、お客さまとの親密さを築く努力をしてください。自分のメッセージを臨機応変に適応させて、お客さまの期待に応えてください。
全てのやり取りがビジネス運営、交流する人たち、明日ポケットに入るお金、そしてあなたの影響力を決定することを忘れないでください。
Stacey Hankeは賢明な言葉選びによって不適切なボディ・ランゲージを排除するトレーニングをこれまで数千人に実施。New York Times, Forbes, The Economistなど多くのメディアで紹介されています。
この記事は2022年MDRTアニュアル・ミーティングのプレゼンテーション 『なるべくしてリーダーになる』(Be the leader you were meant to be)からの抜粋です。
時間の浪費がビジネスの価値を下げていませんか
By Dave Crenshaw
スイッチ・バスターズという方法をご紹介します。1日の中で活動をスイッチする(切り替える)回数を減らす方法です。それができれば、タスク完了にかかる時間を劇的に減らせます。
最も価値の高い活動(MVA)と最も価値の低い活動(LVA)
自営のアドバイザーは多くの仕事を掛け持ちでこなすため、スイッチが増えてビジネスの価値を下げてしまいます。なぜでしょうか。最も価値を生み出す活動(MVA)のみに集中できないからです。MVAとは1時間当たりで最大の価値を生み出す1つか2つの活動を意味します。
あなたのMVAトップ2は何ですか。ほとんどのアドバイザーにとってそれはビジネスの成長と顧客の拡大です。サポート・スタッフの育成という答えもあるでしょう。ではトップのMVAにどれくらいの時間を費やしているかを考えてください。通常は全体の22%以下です。では残りの78%は何に費やしているのでしょうか。そう、価値の低い活動(LVA)に浪費しているのです。つまり、ビジネスの価値を下げています。あなたにとって最多のLVAが何かを考え、それをスタッフに委任してください。
時間の負債
お金に適用される金融原則の多くは時間にも適用できます。例えば、借金をすると返済には利子が発生します。時間を借りると、他人からではなく、自分自身とQOLから時間が奪われます。つまり「与えられた時間よりも短い時間でこなす」というスイッチ・バスターを設けるべきです。
仕事の中断やスイッチの数は人によって異なります。例えば「注意力」というスイッチを組み入れれば、1時間のミーティングを50分で行うことが可能です。中断やスイッチを排除すればするほど、スケジュール外の自由時間が蓄積されていきます。
Dave Crenshawはインストラクターとして、Fortune 500企業、大学、大小さまざまな組織で生産性の高いリーダーの育成を手掛けています。著書 “The Myth of Multitasking”(マルチタスクの神話)は時間管理のベストセラーです。
この記事は彼の2020年TOT会議バーチャル・イベントのプレゼンテーション “The myth of multitasking”からの抜粋です。(COTおよびTOT会員限定コンテンツ)