2007年に初めてMDRT会員になったKaty Baxter, Dip PFSは、当時のお客さまは収入水準も、職業も、背景もニーズもなんの共通性もなかったことが信じられないと振り返ります。つまり、誰とでもビジネスをしていました。
現在は18年間MDRT会員であり、英国イングランド、Isle of Wightで活躍するBaxterは、その事実に気付いた瞬間から自分にふさわしいクライアントを得ることを目指すようになり、トップ・オブ・ザ・テーブル(TOT)資格を獲得し、今年度はTOT担当のグローバル・カウンシル・メンバーとして活躍します。
学びと転換
Baxterの父であり、ビジネスパートナーでもあるMalcolm Charles Baxterは英国イングランド、ハートフォードシャーの16年間MDRT会員でした。会員登録は2000年からでしたが、アニュアル・ミーティングには参加しておらず、父娘は2007年のMDRTアニュアル・ミーティング、デンバー大会が初めての参加でした。そこでMDRT以外では経験したことのない頼れる仲間を得たのです。
最大の学びはフィー・ビジネスに転換した仲間からのもので、すでにビジネスモデルの変革と近代化を経験した数人の英国の会員から指導を受けられました。
どのようにお客さまにフィーの導入を説明したかを教えてもらい、お客さまの弁護士や会計士と同じレベルで自分をファイナンシャル・アドバイザーとして頼ってもらう方法を指導してもらいました。当時COTからTOTへレベルアップできずにいた課題が解決しました。
規制によってフィー・ビジネスへの転換を余儀なくされたと聞くと簡単なことに思えるかもしれませんが、Baxterはお客さまをよく観察し、自分の価値をどのように定義するかを決定する必要がありました。当時の彼女の顧客ベースは紹介や多世代にわたる顧客のおかげで膨れ上がっていましたが、実体のないポートフォリオが多過ぎてビジネスとしてはコストが高く、持続可能ではありませんでした。
またフィー・ビジネスに移行するにあたり、業務を再評価し、適したクライアントに焦点を絞り直す絶好の機会であることも認識していました。そこでBaxterはサービスモデルを調整し、変更点をお客さまに説明しました。フィーを支払いたくないお客さまはご自分の判断で彼女からのサービスを辞退(約30%が辞退し、代わりにジュニア・アドバイザーがサービスを提供)しました。お客さまにアドバイス・フィーの額を知りたいと言われた場合、時間給はなく、彼女が提供するユニークなサービスに対するフィーを設定してあると答えました。ほとんどのお客さまは彼女のサービスを辞退するどころか、これまでBaxterはどうやって収入を得ていたのかわからなかったがようやく理解できたとむしろ満足感を示しました。
お客さまとの面談の前後にアドバイザーとして有している資格、経験を説明するプレゼンテーションを行い、どのような能力開発とチーム・トレーニングを実施しているか説明しています。さらに、お客さまにオフィスに来ていただくよう頼みました。面談のために運転する往復2~3時間をクライアントのために使いたいと思ったからです。
「私たちが提供する価値を理解し、他のお客さまに対する義務感も持っていただけるようになり、思いのほか会いに来るのを楽しんでくださいました。到着して駐車スペースにお名前を記載してあるのを見たとたん、弊社がしっかりお世話する覚悟だと分かっていただけます」と述べました。
現在と未来
現在、Baxterは業務管理者とCOOとともに活動しています。資産税対策、相続税対策を60~70名の富裕層のお客さまに提供し、加えて230名程度のお客さまの遺言や信託を管理しています。お客さまとの面談の8割はZoomで行っています。直接会いたいというお客さまには4~6週間先のアポイントメントを設定し、Zoomなら来週お会いできると伝えます。
すると十中八九、お客さまは 「それならZoomで大丈夫です。あなたの時間を無駄にしたくない」と言っていただけます。
もうひとつの賢いアプローチとして、英国のアドバイザーの中では珍しく、フィーをウェブサイトで公開しています。また、お客さまのご家族にお会いするまでは遺産分割協議や遺言信託を断っています。少人数にオーダーメード的なアプローチを取ることで、少ないお客さまに十分な時間を確保できます。
「お客さまの一番大切な人たちは必要なときにいつでも私たちに連絡できるようになっていて、何かあったときは私に連絡をくれるので温かい気持ちになります」と言います。
BaxterはTOTで数多くの委員会のメンバーとして活躍し、ビジネスを見直し、さまざまな仲間から多くを学び、多様な状況に対処する術を学んできました。彼女は2007年にデンバーで開催されたアニュアル・ミーティングでボランティアを勧められたのがきっかけだったため、他の人にも同じようにボランティアを勧めています。
グローバル・カウンシル・メンバーとしてBaxterはTOT部門のメンバーと委員会のリーダーと協力し、ますます多様化する会員にもっと有意義な経験やリソースを提供し、MDRTビジネス・パフォーマンス分析(旧称ベンチマーク調査)の活用と参加を促す予定です。
また、TOTの新メンバーを初期段階からサポートすることを任務とする新しい会員アウトリーチ委員会の設立と活動にも期待しています。
「早い時期から既存のTOT会員と交流する機会を提供して私たちの持つウェビナーやスタディー・グループ、アニュアル・ミーティングやTOT会議のリソースを活用してほしいと願っています。新会員を励まし、育てるためにできることをどんどん実施してサポートすることを本当に楽しみにしています」と述べました。
Contact
Katy Baxter katy@baxtermdrt.co.uk