
専門家と共同募集をする場合、お客さまの最大利益にとってベストな時期はいつでしょうか。またベストではない時期はいつでしょうか。MDRT前会長で25年間MDRT会員のGregory B. Gagne, ChFC(ニューハンプシャー州)とMDRT次席副会長で23年間MDRT会員のClay Gillespie, CFP, CLU(カナダ、ブリティッシュコロンビア州)が、コラボレーションすべきタイミングを見極め、パートナーシップの成功を最大化する方法について意見を交わしました。(本エピソードのフル・バージョンはmdrt.org/podcastでご視聴いただけます)
Gagne: 事業をレベルアップさせたいのであれば、自分より先に進んでいる人を見つけて助手席に座らせてもらい、プロセスを経験しながら援助と指導を仰ぐことです。真剣に学ぶために同乗させてもらってください。見込客との面談やプロセスを自分の方法で進めようとしてはいけません。そのプロセスを何度か繰り返した後に、独り立ちする時期を判断してください。
Gillespie: 私の共同募集の考え方は少し違います。この仕事に就いた頃はまさにGregが言ったようなやり方で何をすべきかを学んできました。自分より優れた人から学びたいと思うのは自然なことです。最初の頃は共同募集に多くの時間を費やしました。しかし今、共同募集が必要なケースは自分の専門外の案件のお客さまだけです。一般の開業医に心臓外科手術はできません。少しは分かるかもしれないし、普通の人よりはるかに知識はあります。でも手術をするべきではありません。本当にお客さまの最善の利益を追求しようとするのであれば、そして同僚や知人に得意な人がいれば、その人に助けてもらうほうが良い結果に繋がるでしょう。ゼロの100%より、何かの25%のほうが良いということです。さらに、そのほうがクライアントは幸福です。
Gagne: 私たちのコラボレーションには、他の職種の専門家が関わります。特定の分野にあまり詳しくない人が頑張るよりチームでアプローチするほうが望ましい結果を導き出せます。
Gillespie: 同感です。弁護士や会計士と提携するということですね。足を引っ張り合うのではなく、協力し合うのです。
自分が適任か、そうでないかをどう判断するか
Gillespie: 私にとっては至ってシンプルなことです。私の最も理想的な見込客はリタイアまであと5年の人です。あるいはすでにリタイアした方です。しかし専門外のお客さまもたくさん来ます。そして「私はこんな問題を抱えています」と訴えます。私はそれを聞きながら「若者の問題だ」と分類します。私は若者の問題は扱いません。代わりにその分野の専門家を紹介します。それはプロセスの一部です。私が理解できない案件であれば引き受けません。他の人を紹介します。最初の頃は、引き受けるべきでない不慣れな仕事を引き受けていました。しかし、それは20時間かけてすでにある何かを作り直すような不毛な取り組みです。そういう案件は獲得してもしなくても良いのです。今はそれを得意分野とする他のアドバイザーに対応してもらいます。知らないスポーツでの試合に勝ち目はありません。自分が得意なことに集中するべきです。
Gagne: 私の場合は、大学の進学プランがその一例です。うちには最近大学を卒業したばかりの若いアドバイザーが2人います。彼らには身をもって獲得した知識があります。大学卒業のために必要なこと、学資援助申請のプロセス、学費融資の機会、他の大学との協力の仕方などを体験してきたばかりです。でも私の得意分野ではありません。私も同じく理想的な見込客はリタイアまであと5年ほどの人か、すでにリタイアしていて今の状態を維持し、働くかどうかは任意としたいと考えている人です。キャリアを積んだ今、大学進学のプロセスに親身になるのは難しいので、それを得意とする人に任せれば、自分は最も貢献できるお客さまに注力できます。
Gillespie: 他にもメリットがあります。私のスタッフはクライアントがこれからどのようなプロセスをたどるのかを正確に把握しています。どのような提案書を作成するかも知っています。提案書が終わったら、どんなアドバイスをするのかも分かっています。大変システマチックなのですが、私は退職できません。なぜなら専門家が現れない限り決まらないからです。誰も私にかなわない、それが私の仕事です。よくお客さまに言う言葉があります。「あなたと私の大きな違いは、あなたは一生に一度リタイアし、私は毎日リタイアする人を助けていることです」これまでリタイアメントについて、感情的にも経済的にも、良いことも悪いことも見てきました。そういう方々の相談に乗りたいし、それが私の得意分野です。しかし、もし私が傷害保険を扱わなければならないとしたら、調査や勉強に何時間もかかるでしょう。一方で、外で控えている仲間には知識と経験があります。私にはさっぱり分かりません。あなたが本当に新たな専門性を身につけようと思ったら、研修を受けて勉強することになるでしょう。しかし、全てに精通することは不可能です。そんなことをしようとする理由が分かりません。
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