実験は革新に不可欠であり、多くのアドバイザーにとってここ数年は大きな変革のときでした。
一部のMDRTメンバーが一時しのぎで試した方法は非常に効果的で日常業務や個人的ルーティンの一部となり、新しい道が開けました。ある会員はコロナ禍での休業時にサービスの改善方法を学びたいと思ってお客さまにアンケートをしました。今では定期的にフィードバックを募り、寄せられたコメントをお客さまの声としてマーケティングに活用しています。別の会員は見込客が自分を必要とする以上に自分が見込客を必要としていると考えていました。断りにうんざりした彼はアドバイザーとクライアントのダイナミクスについて認識を新たにすることに挑戦し、それ以来2回目の面談に続くことが多くなりました。
以下にご紹介するようなアプローチを試したことはありますか? 私たちの仲間がどのように適応しトップであり続けるために何を行っているのか調べてみましょう。
21日間SNSチャレンジ
起業1年目の2018年当時はソーシャル・メディアで自分をブランディングすることに消極的でした。前職は警察官でおまけに内気なので、オンラインで存在感を示したりSNSで自分の仕事を記録したりすることに慣れていませんでした。それでも自分の価値観、人間性、この仕事に対する情熱や目的を発信して好感度を上げお客さまを惹きつけたいと思いました。お客さまに私という人間やファイナンシャル・コンサルタントとしての職業倫理を理解してもらうため、私は21日間SNSにチャレンジして毎日何かしら投稿することにしました。5年以上が経過した現在、全てのビジネスは好感度アップの成果だと言えます。
—Joyce Chan はシンガポールの5年間MDRT会員
自分だけの戦略集を書く
この仕事を始めたとき上司に半ば強制的にトレーニングを受けさせられましたが、こんなセッションは今だけで、普段は無視するに限ると思っていました。しかし時が経つにつれトレーニングは生活の一部となり、今ではトレーニングをスケジュールに組み込み事前に計画を立てています。トレーニングはアドバイザーとしての人生になくてはならないものです。2014年に参加したセッションである基調講演者は研修日記を作ってトレーニングに役立てることを提案しました。それに従い私はあらゆるヒントや学びを書き込んだので、研修日記はバイブルになりました。
—Anant Jain, CFP, MBA Ranchi Jharkhandの13年間MDRT会員
「私に拒否される可能性があることを見込客が知った瞬間、ダイナミクスは激変しました」
— Alessandro Forte
新しい道を見つける
ロックダウンの期間中、私は多くの人と同じように決められた時間に外に出て新鮮な空気を吸い運動したいと思いました。クリケットが趣味で定期的にランニングをする私に何ができるでしょうか。私は火曜日と木曜日に散歩をすることにしました。人との間に一定の距離を置かなければならないのでクリケットはだめだし、家族とランニングするという選択肢もありませんでした。近くにすてきな遊歩道を見つけたのでそこを拠点にして毎回同じ場所で足を止めて写真を撮りました。それ以来、必ずしも火曜日と木曜日に欠かさなかったとは言えませんがほぼ毎週散歩しています。よく似た風景写真のコレクションも気に入っていますが、何より良かったのは頭をすっきりさせて体を動かし、お気に入りのオーディオ・ブック(現在はコナン・ドイルのシャーロック・ホームズ)を聴く機会になったことです。今では夏のクリケットが再開されランニングもしていますが、散歩の習慣は今後も続けるつもりです。結局のところ、良い習慣とは何かを習慣化することなのです。
—Simon John Gibson, Dip PFS は英国イングランドNewmarketの25年間MDRT会員
お互いが必要
この仕事を始めた当初はなかなか見込客をクライアントにすることができませんでした。それは見込客が主導権を握っているからだということに気付きました。見込客が自分を必要としている以上に自分が見込客を必要としているという潜在意識がそうさせたのだと思いますが、今ではその逆が真実であることを理解しています。私は断られたり先延ばしにされたりすることに嫌気が差し、結果にこだわることをやめました。私と仕事をしたいかどうかは見込客が決めることですが、良い結果を得るには人間関係の質が鍵となるため決断は相互的なものである、と伝えることにしました。私に拒否される可能性があることを見込客が知った瞬間、ダイナミクスは激変しました。そのための短い台本を作った結果、1回目および2回目の面談に至る割合は97%以上になりました。
—Alessandro M. Forte, FCII, CFP は英国イングランドBawtryの26年間MDRT会員
充電してGo
MDRTの入会基準達成には仲間と助け合 うことが必要だと考え、オフィスの5人のファ イナンシャル・アドバイザーでグループを作り ました。2023年6月から定期的に「充電して Go」と名付けた勉強会を開き、週に2回午後 8時から9時まで集まることを誓いました。1時 間の勉強会ではそれぞれの活動や成功談や 失敗談を共有し、MDRT入会を果たせるよう に共に祈りました。
徐々に結果は出始めました。私は2023年7月に初めてMDRTの基準を達成しました。その後9月になるまでに別のメンバーがMDRTに到達しました。もう一人は目標を達成して、うまく行けば11月までにMDRTの基準を達成できます。他の2人は生産性を上げることに一生懸命に取り組んでおり、私たちは今年中に全員が目標を達成するよう励まし合っています。グループを立ち上げた当初は1ヶ月だけやろうと思っていたのですが、勉強会はその後も続きました。このグループにいると安心感や自信が得られ、以前は手が届かないと思っていたMDRTへの道筋がはっきりと見えてきます。私たちの友情が長く続き、定期的に集まり続けることができますように。
—Miliana Marten, AEPP はインドネシア、ジャカルタの14年間MDRT会員
テクノロジーの導入
コロナ禍の間、私の会社は全てのアドバイス業務をオンラインで行うことになりました。面談は突然Zoom通話のみになり、お客さまと直接会うことができなくなりました。技術に疎い私は大きな変化に対応できるか心配でしたが、PDFの電子署名やビデオ会議中の文書共有など多くの新しいスキルを習得しました。大変でしたが私は変化に適応し、その結果なんと2020年にはクオーター・センチュリー・クラブ(25回以上会員)とコート・オブ・ザ・テーブルを獲得しました。
2021年には2度目のコート・オブ・ザ・テーブルを達成しました。自分のサービスにテクノロジーをこれほどうまく取り入れることができるとは想像していませんでしたが、今後もこの調子で頑張っていくつもりです。
—Catherine Chee Keng Lian, FChFP, MBA はシンガポールの27年間MDRT会員
オフィスでお会いしましょう
数年前に腰を痛めて運転ができなくなってからお客さまの自宅で会うのをやめ、代わりにオフィスに招待して面談することにしました。時間の大幅な短縮やより専門的な環境が気に入ったのでこの形式を取り続け、今ではお客さまに会いに外出することはほとんどありません。
—Sarah Helen Hogan, ACII は英国イングランドLeighの7年間MDRT会員
オンラインでハッピーアワー
コロナ禍の間、私たちは楽しむ時間として週に2回オンラインでオフ会を開きCommentaries(時事解説)と名付けました。クライアントや見込客、弁護士や公認会計士、退職プランの管財人などを招待し多くの人が参加しました。ミーティングはカクテルのレシピを紹介するなど気楽で楽しい内容から始めます。その後教育や情報の提供へと移っていき、新型コロナについて特に政府補助金プログラムなどを学びます。最終的には四半期に1回の開催になって現在に至りますが、今でも大勢の方に来ていただいています。現在は市場や経済で何が起きているのか、私たちの活動内容、ポートフォリオをどのように扱うのかといった事柄に焦点を当てています。それだけでなく私は参加者のリクエストで自分の考えや意見も共有します。最後に質疑応答の時間を設けていますが、これも好評のようです。
—John P. Enright はニューヨーク州Syracuseの24年間MDRT会員
人工知能の活用
MDRT本部の委員会に参加したとき人工知能についていろいろな話を聞きました。それまでは人工知能について詳しく調べたことがありませんでした。そんな中チームの何人かにChatGPTを使ってみてはどうかと勧められました。それ以来コンテンツ開発のときなどによく使うようになりました。ChatGPTから単に情報を引っ張ってくるだけでなく、自分のビジネスの新しい効率性を見いだすためのガイドとして活用しています。
どちらかと言えば検索エンジンのように使い、自分が考えもしなかったアイディアを生み出すのを助けてもらっています。さまざまなトピックスやコンセプトを発展させ強化し分析することができます。これからもずっと使いたいです。
—Risha Baddaloo, BSc, LUTCF はトリニダード・トバゴSan Fernandoの12年間MDRT会員
健康チェック
パンデミックの期間中、私はどうすれば自分の事業と顧客対応スキルを改善できるか試行錯誤していました。改善するべきエリア、自分のセールス・ポイント、そしてお客さまの全体的な満足度を把握するため、面談のたびにクライアントにフィードバック・フォームを送ることにしました。短期的な健康チェックのつもりでしたが、私に対するお客さまのコメントは長期的に私のビジネスにポジティブな影響を及ぼすことが分かってきました。私はお客さまからのフィードバックにもっと時間をかけて取り組むことにし、ウェブサイトを作ってお客さまの声で埋め尽くし、見込客がファイナンシャル・アドバイザーとしての私の仕事ぶりを面談前に確認できるようにしました。フィードバック・システムを始めてから紹介率も大幅に向上しました。
—Karyl Phua はシンガポールの3年間MDRT会員
「フィードバック・システムを始めてから紹介率も大幅に向上しました」
— Karyl Phua
不安を軽減するための整理整頓
私は全般性不安障害を抱えており、健全な習慣として清潔ですっきりとした空間を確保するようにしたところ、結果的にプライベートでも仕事でも私を大いに助けてくれました。掃除なんて普通の人から見れば単純過ぎて変かもしれませんが、身の回りや日々の予定を整理することで不安を軽減し、もっとクリアに思考することができました。
この習慣は私がフォローしているAileen Xu(Lavendaireの創設者で、自己成長とライフスタイル・デザインに関するコンテンツを配信している)の勧めで始めてみました。彼女によれば生活空間やデジタル空間の状態は思考の質を示すものです。スペースがきれいだと注意深く明確に考えることが容易になり、くじけそうになることが減り、より良い決断を下し、仕事で最高に輝く自分を見せることができます。
1日に10~20分かけて日常使うものを片付け、不要なものが視界に入らないようにすることで脳は目の前にある事柄を処理しやすくなり在宅勤務にも効果的です。またSNSアカウントのフォローを外したり、必要のないメール配信を停止したり、ファイルを丁寧に整理するなどデジタル空間をすっきりさせることも忘れないようにしています。
—Manuel Antonio T. Paderanga はフィリピン、Pasay Cityの1年目MDRT会員
保障内容見直しはオンラインで決まり
パンデミックで対面の面談が制限されたとき、私は会話や保障内容見直しをメールで行うことにしました。このアプローチは斬新で一時的なものにすぎないと思っていましたが、おかげで私はクライアントと繋がり続けニーズに対応することができました。特に注力したのは収入の増減、転職、結婚、家族が増えるとき、受取人のアップデートなどに伴う変更です。見直しをメールで行うことにより関連する全てのシナリオを事細かく網羅し、既存の投資や保障内容を注意深く調べ、各側面が包括的に考え抜かれているか確認できました。
それは新たなビジネス・チャンスへと繋がりました。メール・プロセスで細部に至るまで徹底的に注意を払うことにより、お客さまの状況の変化に対応し、さらなるファイナンシャル・プランニングと保障への機会が明らかになりました。対面での面談に戻った今でもメールでのレビューを続けています。このような見直しを通して示される勤勉さはビジネス全体の成約率を向上させ、お客さまとの関係を強固なものにします。
—Seema Nair はインド、Mumbaiの10年間MDRT会員
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Risha Baddaloo rbaddaloo@maritimefinancial.com
Joyce Chan joyce@joycechan.sg
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Karyl Phua karylphuakl@rep.greateasternfa.sg