
Joyce Chan, AFPはかつて警察官でしたが、現場に駆けつけても人を救えない状況を苦痛に感じていました。
彼女は元警察官として自殺現場を何度も見てきましたが、ある事件で非常にショックを受けました。末期がんと診断された中年の男性がビルから飛び降り自殺をした事件で出動要請を受けた時のことです。亡くなった男性のシャツの胸ポケットには、北京語で3行の遺書が入っていました。
「アジアの父親は多くを語りません。男性の遺書には『娘よ、私はがんになった。お金はお前のために取っておくのが一番だ。寂しく思わないでくれ』と書かれていました。現場に行った私は衝撃を受け、目の前に横たわるこの男性を救えなかった自分を責めました」と語りました。
Chanは幼い頃から警察官を志し、大学卒業後にシンガポールで警察官になりました。しかし前述の事件を経験してからは真剣に仕事を変えたいと考えました。
「人に会い、その方々に診断が下る1年か2年前にいろんな選択肢を提供できる立場でいたいと強く思いました。セールスはしない主義です。選択肢を提供するのが私の仕事です。福祉団体に助けを求めるのではなく、自らの意思でどのような選択肢を準備するかを決め、自分で保険料を支払うのがベストです」とMDRT会員になって6年の彼女は語ります。
新米アドバイザーだった頃は見込客探しに苦労しました。普通は最初に友人や親戚に連絡し、保険の営業を始めたことを知らせます。新米アドバイザーの中には気後れして言いたがらない人もいますが、彼女は違いました。親しい大切な人たちの役に立ちたいという明確な目的があったからです。
「特にソーシャル・メディア全盛の時代にあって、多くの新米アドバイザーが克服しなければならない最大の課題のひとつは、批判を受けることだと思います。WhatsAppのチャット・グループが普及していますが、もし私が見込客を探したら、Instagramのストーリーで『Joyceはファイナンシャル・アドバイザーになったから会わない方がいい』と書かれるのではないかと怖くなります。あるいは友人と話をしたら、WhatsAppのチャット・グループに『Joyceはファイナンシャル・アドバイザーになったばかりで、私に今アドバイスをしようとしたの。彼女とはお茶しない方がいい』と書き込まれるのではないかと心配になったこともあります」と述べます。
認識を改める
Chanは新米アドバイザーに自分の職業に対する認識を改めて、苦手意識を克服するよう勧めます。
「苦手に感じるのは手数料を受け取って保険契約を預かり、顧客からお金を巻き上げているという思い込みが原因です。もしそう考えているのなら間違いです」とChanは述べます。彼女自身が見込客探しは顧客から何かをもらうのではなく与える活動なのだと認識を改めたのだと述べました。
「持てる最高の提案と意見をお客さまに提供していると認識を改めることができたら、その後私たちに任せていただけるかどうかはお客さま次第であり、その方の決断を尊重できます」と語りました。
心から誠意を尽くしてお客さまに接すれば見込客探しのアプローチは全く違ったものになるとChanは考えています。「私の仕事はセールスではありません。知識や選択肢、次のステップをお客さまに提供するのが仕事であって、決めるのはお客さまご自身です。もし、皆さんがまずgive=与えることを第一に考えるようになれば見込客の開拓は一変し、苦手意識はなくなっていくでしょう。与えることが仕事なら、批判を受けることなどありません」
ホール・パーソンを取り入れる
Chanはその後、コート・オブ・ザ・テーブルを達成しましたが、成長を続けるうちに成績にとらわれていることに気付き、そこから抜け出さなければなりませんでした。
「人生を生きるために仕事をするのであって、その逆ではありません。両親と双方の祖父母とも健在で、私は恵まれています。もっと家族と一緒にいたいと思ったのもこの職業に就いた理由ですが、実際にはそううまく事は運びませんでした」と語りました。
ホールパーソン・コンセプトを取り入れるにあたって、もうひとつのモチベーションは同僚の手本になることでした。同僚が燃え尽き症候群にならないように休暇を取るよう勧めたところ、彼らは成績が下がることを心配していました。
「そのとき問題の根源は私にあることに気付きました。私が休みを取ると不安になるのを同僚は見ていたからです。私は以前、仕事を詰め込みすぎてスケジュール管理にずいぶん苦労しました。周囲の人に休養を取ってもらい、家族との時間を優先してもらいたいなら、まずは自分が手本を見せなければならないと学びました。Joyceにできるのだから私も、と周りに思わせるのです」と語りました。
そこで大事な予定を優先してスケジュールを組むことにしました。
「常に優先するのは家族です。今期はまず家族との予定が優先です。仕事を優先させる時期があっても、そのときは自分の仕事量を家族に伝えています。今月は会議で留守にする、あるいはもうすぐ繁忙期だから一緒にいる時間が少なくなるけど、こうして埋め合わせをする、といった風に。この仕事で成功し、人生も成功させたい。これが私がアドバイザーになった理由です。ですから愛する人には、より良い人生を送ってほしいのです。愛する人たちと一緒にいられないとしたら、私はいったい何のために生きているのでしょうか。私たちはお客さまがより良い人生を送れるようにサポートするのが仕事ですから、私たち自身が模範となるべきです」と述べました。
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Joyce Chan joyce@joycechan.sg